XPGの水冷クーラーのファンを変えてのCPU温度測定!
XPGの水冷クーラー「XPG LEVANTE 360」のファンをNidecコラボ品に交換して、さらに性能アップを試みる
最近のデスクトップPC向けCPU市場ではインテルとAMDの競争が過熱しており、上位モデルは発熱でも消費電力でもメインストリームの枠を超えつつある。放熱能力をしっかり確保していないと、ブースト機能で(性能を下げる形で)調整されるため、一般的な空冷クーラーでは性能が発揮しきれない。そんなこともあって、自作PC市場では簡易水冷クーラーの人気が高まっている。
今回はその中でも、ADATAが展開するゲーミングブランドXPGシリーズの簡易水冷クーラー「XPG LEVANTE 360 ARGB」をレビューしたい。360mmラジエータによる強力な冷却性能とアドレッサブルRGBで鮮やかに光る演出効果が特徴だ。冷却性能はもちろん、空冷と比べてベンチマークの結果は変わるのか、さらにファンの交換で性能は向上するのか、気になる部分をチェックした。
→Amazon.co.jpへのリンク(XPG LEVANTE 360 ARGB)
「XPG LEVANTE 360 ARGB」の主なスペック | |
---|---|
ウォーターブロックサイズ | 86×72×36mm |
ラジエータサイズ | 272×121×27mm |
チューブ | 400mm被膜保護仕様ゴム |
対応CPU | インテル:LGA1200/1366/115x/2066/2011 AMD:Socket AM4 |
付属ファン | 120mm ARGB×3 |
ファンサイズ | 120×120×25mm |
ファン回転速度 | 600~2000rpm(PWM) |
ファン風量 | 61.5CFM |
ファン最大風圧 | 1.42mmH2O |
ノイズレベル | 34.0dB |
重量 | 約1.3kg |
保証期間 | 5年間 |
超ハイエンドCPUにも十分対応する強力簡易水冷
XPG LEVANTE 360は、360mmラジエータに12cmファンを3基搭載した水冷クーラーだ。簡易水冷クーラーで高い実績を持つAsetekのテクノロジーをベースに開発されている。
ポンプを一体化したウォーターブロックのCPU接触部には0.15mm厚のマイクロチャネル銅製プレートを採用。幅広い冷却エリアでCPUパッケージが大きなRyzen Threadripper(Socket TR4)などの超ハイエンドCPUまで効率的に放熱できる。
12cmファンは、PWMコントロールによる可変運用に対応しており、最低回転時は600rpmの静音仕様。そして最大では2000rpmまで上がる。最大風量は61.5CFM。ファン制御に対して独自のユーティリティーなどは付属しておらず、マザーボード標準のファンコントロール機能を利用することが前提の仕様だ。
アドレッサブルRGBでとろけるようなグラデーションが楽しめる
付属ファンは3基ともアドレッサブルRGB対応。また、ウォーターブロックのロゴ部分にもアドレッサブルRGBを搭載しており、鮮やかなイルミネーションが楽しめるのも特徴。
発光パターンと速度を変更できる専用のコントローラが付属しているほか、ASUS/ASRock/GIGABYTE/MSIといったメジャーブランドのマザーボードのアドレッサブルRGB端子に接続すればマザーボードのユーティリティからも制御可能だ。
XPGから発売されている強力12cmファン「XPG VENTO PRO 120 PWM」
Nidecとのコラボモデルで高い冷却性能で人気 今回はこれに換装!
XPGでは高性能な単体の12cmファン「XPG VENTO PRO 120 PWM」がラインアップされている。日本電産(Nidec)とのコラボレーションによって開発された「プロ仕様」モデルということで性能はかなり強力だ。独自のファンブレードデザインと高精度デュアルベアリングの採用が売りとなっている。
→Amazon.co.jpへのリンク(XPG VENTO PRO 120 PWM)
付属ファン | XPG VENTO PRO 120 PWM | |
---|---|---|
サイズ | 4ピン | 4ピン |
回転速度 | 600~2000rpm(PWM) | 900~2150rpm(PWM) 450~2150rpm(DC) |
最大風量 | 61.5CFM | 75CFM |
最大風圧 | 1.42mmH2O | 3.15mmH2O |
ノイズレベル | 34.0dB | 10~28dB |
平均故障寿命 | ―― | 6万時間(60度)、25万時間(25度) |
保証期間 | ―― | 5年間 |
XPG LEVANTE 360 ARGBに標準で付属するファンに比べて、最大ノイズレベルが低いにもかかわらず、最大風量は約22%、最大風圧(静圧)は約121%も高い。今回はラジエータのファンを3基ともこれに換装した場合の性能も測定している。
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