新動画撮影モード「Videography Pro」は
Vlogカメラの代わりになるのか?
Xperia PRO-Iでは動画撮影にも力をいれている。これまでXperiaシリーズのハイエンドモデルには「Cinematography Pro(以下Cinema Pro)」という、動画撮影アプリが搭載されていた。Xperia PRO-Iにも搭載されているが、映画のような映像が撮影できるというのがウリのため、映像撮影を学んでいるユーザー以外には、本格的過ぎてわかりにくいという声も多かった。
そこでXperia PRO-Iでは新たに動画撮影用アプリとして、「Videography Pro(以下Video Pro)」を搭載。Photo ProのBASICモードでも動画は撮影できるが、Video Proでは、オーカスをオート(AF)かマニュアル(MF)に切り替えられたり、シャッタースピードやホワイトバランスの調整もしやすいUIを採用している。
さらにXperia PRO-Iでは、1型センサーカメラでも自撮り撮影ができるよう、周辺機器として「Vlog Monitor」を発売(直販価格:2万4200円)。Vlog Monitorは3.5型の液晶ディスプレーと、Xperia PRO-Iと接続するための両端L字型Type-CケーブルとXperia PRO-Iに装着するためのホルダーがセットとなっている
それに加えて、ソニーのデジカメ周辺機器として発売中のシューティンググリップ三脚「GP-VPT2BT」(1万2901円)も利用可能。1型センサーで撮影中の画面をVlog Monitorでチェックしながら撮影できるので便利だ。
ちなみに4K動画撮影時の発熱をチェックしたところ、10分ほどの撮影で約47度。iPhone 13 Proでも50度近くまで上昇するので、発熱自体はほかのメーカーと同じ感じ。Xperiaシリーズは本体保護や低温やけどを防ぐため、早めの熱制御で動画撮影などの機能制限がかかるケースが多かったが、ソニーの担当者によると、今回は手持ちではなくシューティンググリップなどを使って撮影することを想定し、発熱による制御は従来よりもやや高めに設定しているとのこと。
基本スペックはXperia 1 IIIと同等
カメラ以外のスペックに関しては、同じくソニーから発売されているXperia 1 IIIに近い。プロセッサーはSnapdragon 888で、メモリーは12GB、ストレージは512GBとSIMフリー版のXperia 1 IIIと同等。残念ながらテスト機のため、ベンチマークアプリがインストールできず、数値での確認はできないが、Xperia 1 IIIレベルの処理能力は期待できる。
またディスプレーも約6.5型(3840×1644ドット)の有機ELパネルで、21:9のアスペクト比やHDR、120Hzのリフレッシュレートに対応でXperia 1 IIIと同等だ。
ネットワークに関しては、5Gでのモバイル通信に対応しているがSub6のみ(対応バンド:n3/n28/n77/n78/n79)で、ミリ波には非対応。デュアルSIM仕様だがeSIMには非対応。また、おサイフケータイに対応している。
残念ながらテスト機のためSIMを装着しての通信テストができず、5G通信は行なえなかったが、ドコモのみが使用する「n79」のバンドに対応しているSIMフリーモデルは現状では少ないため、ドコモ回線ユーザーにはうれしいポイントだ。
本体サイズは約72×166×8.9mmで重量は約211g。200gオーバーのため手に持ってみるとズシリと重さを感じるが、大型のセンサーやレンズ、4500mAhの大型バッテリーなど搭載ということもあり、いたしかたのないところだ。ただし横幅は抑えられているので、グリップはしやすい。
カメラのスペックは現状文句なしのトップクラス。さらにスマートフォンとしての完成度で評価の高いXperia 1 IIIの機能や性能を引き継いで開発されているため、Xperia PRO-Iも、普段使いのスマホとして十分活用できるはずだ。
Xperia PRO-Iの主なスペック | ||
---|---|---|
メーカー | ソニー | |
ディスプレー | 6.5型有機EL(21:9) | |
画面解像度 | 1644×3840ドット | |
サイズ | 約72×166×8.9mm | |
重量 | 約211g | |
CPU | Snapdragon 888 | |
メモリー | 12GB | |
ストレージ | 512GB | |
OS | Android 11 | |
5G対応周波数 | Sub 6 | |
カメラ | アウト:約1220万画素 (24mm/F2.0、F4.0可変) +約1220万画素(16mm/F2.2) +約1220万画素(50mm/F2.4) +3D iToFセンサー /イン:約800万画素 |
|
バッテリー容量 | 4500mAh | |
防水/防塵 | ○/○(IPX5,8/IP6X) | |
生体認証 | ○(指紋) | |
USB端子 | Type-C | |
イヤホンジャック | ○ | |
Qi | ○ | |
カラバリ | フロストブラック | |
発売時期/価格 | 12月15日/19万8000円 |
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