標準ケーブルは4芯構造で純銀コートされたOFCケーブルを用いている。標準の端子は3.5mmだ。ケーブルは取り回しも良くしなやかなで使いやすい。試しに標準ケーブルを別のイヤホンに取り付けて聞いてみたが、透明感が高く、広い音場のサウンドを楽しめた。標準ケーブル自体もなかなかに品質が良いと言える。
目玉は平面駆動振動板
AK ZERO1は異なる種類のドライバーを組み合わせたハイブリッド設計のイヤホンだ。3種類のドライバーを組み合わせた構成を採用している。3種類とは平面駆動型ドライバー、BA型ドライバー(2基)、ダイナミック型ドライバーである。
ユニークでAK ZERO1の目玉と言えるのが「マイクロ・レクタンギュラー・プラナー・ドライバー」と称する平面駆動(プラナー)ドライバーだ。このドライバーは、四角形状の平面駆動振動板を使用しているため、レクタンギュラー(四角形状)と呼ばれる。端的に言うと、四角形状の平面型振動板をBA型と同様のメタルボディケースに収めたのがこのドライバーである。BA型ドライバーと同様の形のメタルケースに格納することで設計の自由度が上がり、磁束を高める効果があるという。
各ドライバーユニットは「音響チャンバーに収納されて独自のクロスオーバー設計がなされている」そうだが、具体的なドライバーの帯域分けは非公表とされているようだ。どのドライバーがどのように効いているのかを聞きながら推測してみるのもまた面白いと思う。
日本で製造されたアルミ筐体を採用
AK ZERO1のメインのハウジングはCNCで精密に加工されたアルミ合金を用いている。製造は日本国内で行われている点も隠れたポイントだ。
本稿では別売りの4.4mmバランスケーブル「AK PEP11 MMCX 4.4mm」も合わせて試している。
付属品はサイズの異なる5種類(XS/S/M/L/XL)のシリコンイヤーピースと1種類のウレタンフォームイヤーピース(Free Size)。更にキャリングケースも付属している。
試聴にはやはりAstell & Kernの「A6Futura SE180」を用いた。始めに少し軽く聞いてみた後に相性の良かった「SEM2 DACカード」を主に使用した。
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