サムスン電子の折りたたみスマートフォンは、横開き式の「Galaxy Z Fold3 5G」と縦開き型の「Galaxy Z Flip3 5G」が販売されています。ところが中国ではこれ以外のモデルも売られているのです。それは中国キャリアのチャイナテレコムとサムスンがコラボした高級スマホブランド「心系天下(Xin Xi Tian Xia)」シリーズ。横開きのFoldシリーズをベースにボディーを変えた「W」シリーズが出ています。最新モデルの「W22 5G」はGalaxy Z Fold3 5Gをベースに、本体デザインに若干手を加えています。
またGalaxy Fold/Galaxy Z Foldシリーズは「蝶」をモチーフにした壁紙が初期設定されており、左右に開くディスプレーのイメージを際立てています。一方、Wシリーズは「Galaxy Fold」をベースにした「W20 5G」、「Galaxy Z Fold2 5G」をベースにした「W21 5G」、そして最新のW22 5Gいずれも花びらと翼をモチーフにした壁紙を採用。ちなみにチャイナテレコムのモバイルサービス名は「天翼」なので、その意味も込めているのかもしれません。
W22 5Gの価格は16999元、約30万2000円です。パッケージも専用の高級感あふれる大型のものになっていますが、付属するケースやスタイラスペン「Sペン」がちょっと気になるのです。
まず、SペンはGalaxy Z Fold3 5G用の「S Pen Fold Edition」と同じサイズのようですが、上部にゴールドの輪のラインが入っています。真っ黒なペンよりもワンポイントのアクセントがあったほうがスマートな文具に見えますし、やや暗い室内などでも多少目立ってくれるので「あれ? 見つからない」なんてことも少なくなるかも。ただし別売はされていません。補修部品として入手できるといいのですけどね。
またケースは本革製とのことです。「本物の手触り」を味わいたいのなら革ケースを使いたいところですが、W22 5Gの付属ケースはS Penも収納できるため使い勝手もいいのです。なお、W22 5Gの本体サイズは158.2×128×6.4mm(開いたとき)、158.2×67.1×16~14.4mm(閉じたとき)で、Galaxy Z Fold3 5Gと同じ。ただし、本体の側面・エッジ部分の形状が同一化どうかがはっきりしないためW22 5GとGalaxy Z Fold3 5Gでケースが流用できるかは不明です。できれば共用でき、さらにW22 5Gのケースの別売もしてほしいですね。
ちなみに筆者はGalaxy Noteを初代から使っており、Galaxy Z Fold3 5Gは「折りたたみみGalaxy Note」としてSペンをよく使っています。そのため、Sペンが収納できるケースはサムスン純正と韓国arareeのものを購入しましたが、種類は多くありません。ケースメーカーのSpigenからもSペン収納ケースが出てくるようで、YouTubeなどにはレビュワーの動画がちらほら上がっています。しかし、もともとタフでごついデザインのケースを作っていたメーカーの製品だけに、装着するとサイズがかなり大きくなってしまいそう。やはり本革のW22 5Gケースが欲しくなります。
そういえばサムスンの折りたたみスマートフォン恒例のコラボモデルとなった「Galaxy Z Fold3 5G Thom Browne Edition」にはS Pen Proのトムブラウンモデルが付属、これもまた別売されませんが、非売品ってものにはついつい興味がわいてしまいます。
過去には製図用具のステッドラーや、文具メーカーのモンブラン、ラミーとコラボしたSペンが出ていましたが、これらは従来のGalaxy Noteシリーズ及びGalaxy S21 Ultra 5G用。Galaxy Z Fold3 5Gの折りたたみディスプレーには、それに対応したSペンが必要となります。来年はもしかすると縦折りの「Galaxy Z Flip4 5G」(仮称)もSペンに対応するかもしれませんし、サムスンにはぜひとも様々なデザインの新型Sペンを出してほしいと思っています。
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