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業界人の《ことば》から 第457回

2000万件に迫る肌のビッグデータ、ポーラが考えるDXとは?

2021年11月01日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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リアルの顧客とのコミュニケーションにデジタルの可能性を加える

 ポーラは、1929年に創業した。創業者の鈴木忍氏は、「妻の荒れた手を治したい」という思いで、独学でハンドクリームを作り、それが創業のきっかけとなった。

 「最上のものを一人ひとりにあったお手入れとともに直接お手渡ししたい」という創業者の気持ちは、いまでも受け継がれ、主力の訪問販売事業では、高度なカウンセリング技術と美容技術を備えた美容のスペシャリスト「ビューティーディレクター」を全国に配置。一人ひとりの顧客に向き合える体制で事業展開を行っているという。

 ポーラの社員数は1374人。これに加えて、全国約3800店舗の販売拠点を持ち、約3万5000人のビューティーディレクターが、顧客に直接販売する仕組みが中心となる。

 ポーラの及川美紀社長は、「POLAブランドのほかに、ORBIS、H2O+、THREEなどのブランドを展開。化粧品メーカーのなかでも、アンチエイジング分野に強みを持つ」とする。

 エステや訪問販売などを行うトータルビューティー事業が全社売上げの73.7%を占め、百貨店などに店舗展開するプレステージ事業、7つの国と地域に展開する海外事業、ネット販売によるEC事業、ホテルアメニティを取り扱うBtoB事業で構成する。

 「化粧品ひとつを届けるにも、訪問販売、エステサロン、百貨店、駅ビル、ECといった様々なチャネルがある。それぞれの利便性や特性を伝えながら、ポーラらしいおもてなしで、豊かな時間を創出したい」と語る。

 2029年には創業100周年を迎えるのに向けて、「私と社会の可能性を信じられる、つながりであふれる社会」というビジョンを掲げ、その実現に向けた新たなコミュニケーションワードとして、「We Care More. 世界を変える、心づかいを」を打ち出している。

 ポーラは、もともとリアルの販売チャネルが強い。「リアルの場で、リアルの体験で、リアルの商品を買ってもらうという価値観で物事を進めてきた。ここにデジタルの可能性が加わることにより、さらに提供できる価値ソリューションが高まることを期待している」と語る。

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