超パワーなM1 Pro/M1 Max搭載のMacBook Pro登場 新型AirPodsも! 第8回
アップル新MacBook Proは他を寄せ付けない「垂直統合モデル」のすごさゆえ
2021年10月20日 08時00分更新
アップルは10月19日未明、スペシャルイベントを開催。14インチと16インチのMacBook Proを発表した。
今回のオンラインイベントを視聴し、改めて感じたのが、他を寄せ付けないアップルの「垂直統合モデル」のすごさだ。iPhone向けで成功を収めた自社設計のチップセットを発展させ、昨年、M1チップを商品化。さらに今年、進化したM1 ProとM1 MaxをMacBook Proに載せることで世界最高のプロ仕様ノートブックを作り出してしまった。
昨年のM1チップは、最初にMacBook Pro(13インチ)、MacBook Air、Mac miniで採用された。インテルから自社開発のSoCに切り替わると言うことで、多くのユーザーは当初、導入をためらった。その昔、チップセットが変わることで、ソフトが安定的に動かないなどの経験をしてきたMacユーザーほど「すぐには乗り換えない」と様子見を決めていたが、実際にM1チップを搭載された製品が出るやいなや、その速度と、ソフトの安定駆動に驚き、一気にM1搭載Macに飛びついてしまったのだ。
M1チップは、さらにiPad ProとiMacに派生。一般的なパソコンやタブレットの用途にはM1チップは十分すぎるパワーを持っていた。実際、筆者も動画編集をしてYouTubeに上げたりしているが、動画の処理や書き出しなどの速度が速くて、かなり効率的に時間が使えるようになって元には戻れなくなってしまった。
M1チップでも一般的な使い方であれば十分過ぎるパワーなのに、今回、発表されたM1 Pro、M1 Macはもはやモンスター級のチップセットといえる。もはやハリウッドで映像作品が作れてしまうのではないか、というほどのスペックを備えているのだ。
アップルが巧みなのが、こうしたハードを出すタイミングとOSのアップデートを揃えている点にある。例えば、すでにiOS 15やiPadOS 15などは、iPhone 13やiPad miniが発売されるタイミングでアップデートされているが、macOSのMontereyは10月26日に登場予定だ。すなわち14インチと16インチのMacBook Proの発売に合わせてリリースされる。
M1 ProではメディアエンジンにProResアクセラレータを追加し、信じられないほど高速で電力効率の高いビデオ処理を実現している。
実はiPhone 13 ProとiPhone 13 Pro MaxではProResでの撮影機能を備えているが、現状、配布されているiOS 15では利用できない状態となっている。「今後のアップデートで提供予定」とあるが、まさにM1 Proが搭載される14インチと16インチのMacBook Proの発売を待って、OSのバージョンアップがされる見込みだ。
ハードウェアの発売と、それに見合ったソフトウェアのアップデート。iPhoneとMacBook Proというジャンルの違う製品ではあるが、垂直統合と横の連携をしっかりと行っているところが、まさにアップルの強みといえるだろう。
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