アドビは10月18日、Adobe Blogにて、IDC MarketScapeの「Worldwide eSignature Software 2021」のリーダーに同社が選出されたと発表した。統合型生産性向上ソフトウェアとデジタルワークフローがビジネスプロセスや、顧客体験および従業員体験にいかに変革をもたらすのかが重要とされている中、IDC MarketScapeはアドビが持つビジョンと豊富な経験が重要な差別化要因であると評価したという。
同社は顧客体験の変革の例として、英国のTSB銀行の事例を挙げている。消費者や企業に金融サービスを提供しているTSB銀行は、Adobe Signを使用することで紙による申請書や対面での接客をデジタル化することに成功。また、セルフサービスのオンライン申請システムを立ち上げ、個人や法人のユーザーが、政府支援のビジネスローン制度などの商品やサービスをオンラインで申し込めるようにした。
その結果、3ヵ月で14万件の申請書を処理し、デジタル化されたセルフサービスの利用率は84%から93%に上昇した。これは、数千人のユーザーが重要な手続きをリモートで完了ことを意味するという。
Adobe Signは、日常的に使用するトップアプリケーションに直接組み込んで提供が可能で、Microsoft、Salesforce、Workday、ServiceNowなどの企業と連携し、政府機関、金融サービス、ヘルスケアおよびライフサイエンス、そしてあらゆる規模の企業の日常業務など、幅広いユースケースで業務効率を改善するという。さらに、Adobe Experience Manager Forms、Adobe Experience Manager Sites、Adobe Commerce、Adobe Marketo Engageなどのプラットフォームとの統合により、カスタマージャーニー(ラストワンマイル)全体でシームレスな体験を提供する。
IDC MarketScapeは、今回調査した企業が一貫して、「アドビのソリューションは投資に見合った優れた価値を提供している」と述べたことを挙げ、ユーザーに成功をもたらすことがアドビの強みであると明言している。今回、アドビがIDC MarketScapeに選出された理由は、IDC MarketScape Worldwide eSignature Software, 2021の抄録にて確認できる。