このページの本文へ

合同企業説明会「就職博」運営の学情におけるAdobe Sign導入事例を公開

Adobe Sign導入で事務業務や経理業務をトータル6~7割削減 ペーパーレス化にも貢献

2021年09月02日 18時30分更新

文● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 アドビは、新卒採用事業、第二新卒・中途採用事業、人材紹介・派遣事業などを展開する学情が、紙ベースだった事務作業の削減とペーパーレス化にAdobe Signを活用した事例を公開した。

 学情は、合同企業説明会「就職博」をはじめ、新卒採用サイト「あさがくナビ」や20代専門の転職サイト「Re就活」などを運営する就職情報企業。新卒と20代のヤングキャリアに特化した就職情報サービスを提供していることが大きな特長だ。

 同社が運営する合同企業説明会の件数は年間約2万件にものぼり、これまで企画参加申込書や採用決定通知書のやりとりは、すべて紙ベースだった。しかし、コロナ禍でテレワークを実施する顧客が増えたため、顧客側の担当者が出社するタイミングでしか書類に社印や担当者印を捺印してもらえず、申し込み完了までのリードタイムが増長し、顧客の負担になってしまっていたという。

 こうした課題に直面した同社は、電子サインシステムの導入を検討し、社印や担当者印をデジタル化することで顧客の利便性向上に加えて、紙ベースだった従来の社内業務フローの効率化を目指したとのこと。

 電子サインの導入にあたり、同社が最終的に選定したのがAdobe Sign エンタープライズ版だった。ブラウザ上で捺印ができることや、監査レポートの内容が充実していること、管理者がログを見て不正な送信がないかチェックできることが選定のポイントだったという。

 同社は、はじめにAdobe Signの無料デベロッパー版を試験的に導入し、使用感を確かめたうえでエンタープライズ版の本格導入に踏み切った。その際、設定漏れなどが生じないように、ベンダーである大塚商会が提供しているAdobe Signの導入支援サービスも活用した。

 エンタープライズ版導入時には、企画営業部で1ヵ月のテスト運用を実施。独自のマニュアルを作成したほか、ビデオ会議ツールで実際の操作画面を共有しながらレクチャーも実施したとのこと。

 現在、Adobe Signは同社の企画営業部や人材紹介事業部で主に活用されており、毎月約1000件のトランザクションがあるという。数年前までは、営業担当者が手書きで作成しPDF化した企画参加申込書で顧客とやり取りしていたが、Adobe Sign導入後は、発行したリンクをメールで送り、電子サインをしてもらうだけで自動で通知が届くため、大幅なリードタイム短縮を実現しているという。

 また、同社が主催するイベントの運営面においてもAdobe Sign導入の効果があった。これまで、参加申込書のやりとりに数日間を要していたため、顧客から先行して参加希望の連絡があった場合、あとどのくらい枠が残っているのか正確な把握が困難だった。Adobe Signの導入により、契約完了までのリードタイムが短縮したことで、販売管理システムへの反映スピードがアップし、リアルタイムに枠管理ができるようになったという。

 さらに、Adobe Signは同社のペーパーレス化にも大きく貢献しているとのこと。PC上ですべての処理が完結するため、印刷コストがなくなったほか、企画参加申込書のファイリング作業など、各担当者の作業負担や経理面での業務がトータル6〜7割削減できたとのこと。

 学情は現在、Adobe Signを他システムと連携させ、さらなる業務改善に役立てているという。たとえば、Microsoft 365と連携させ、電子サインが付随したPDFをSharePointに直接アップして保管するなど、シームレスなドキュメント管理を実現した。また、PDFに入力されたデータはExcelに出力できるため、顧客情報や申込内容のデータの一元管理にも役立っているとのこと。このほか、ワークフローシステムやRPAツールとも連携しており、今後は個別契約書や覚書などにも活用し、適用範囲を広げていくとしている。

カテゴリートップへ

目からウロコのPDF使いこなし術【アクロバット連載100回記念放送】