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新旧デジタル大臣が登壇した「Microsoft Japan Digital Days」レポート

デジタル庁が目指す社会、日本マイクロソフトが掲げる「Revitalize Japan」

2021年10月13日 15時00分更新

文● 大河原克行 編集●大谷イビサ

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 日本マイクロソフトは、2021年10月11日~14日、「Microsoft Japan Digital Days」を開催している。ビジネス部門やIT部門における意思決定者や、ITに関わるプロフェッショナルを対象に、130以上のセッションや、40以上の事例セッションを用意。ビジネスやテクノロジーに関する最新情報や事例を紹介している。

前デジタル大臣の平井卓也氏、就任直後の牧島デジタル大臣が登壇

 10月11日は、Day ZEROとして、政府が推進する「デジタルの日」と連動。前デジタル大臣の平井卓也氏などが登場した。

前デジタル大臣の平井卓也氏

 平井氏は、まずデジタルの日について説明。「デジタル社会形成基本法を作るためのワーキンググループにおいて、落合陽一氏からの『デジタルには祝祭性が必要であり、それを国民と一緒に共有することが必要である』という提案を受けて、デジタルの日を制定した。デジタルの日のロゴについては、西村博之氏の発案でデザイナーを公募。耳が聴こえないデザイナーである岩田直樹氏にお願いすることが投票で決まった」と経緯に触れ、「四角いロゴマークは3本の線でできている。振り返り、体験し、見直すという意味を持たせている」とした。

 そしてデジタルの日のテーマは、「#デジタルを贈ろう」としたことを紹介。このメッセージを通じて、祖父母に、タブレット端末をプレゼントしたり、親子でプログラミング教室を体験したり、地方の中小企業などがデジタルの力で生産性を高めるといった取り組みに踏み出すことを提案した。「毎年、デジタルの日が制定されることは、日本のデジタル化の進捗状況をしっかりと見て、国民にしっかりとしたメッセージを出し、ともに考え、課題を抽出して、解決していくという大きなムーブメントになることを目指すためである」とした。

デジタルの日のロゴ

 Day 2には、デジタル大臣の牧島かれん氏が登場。「コロナ禍では、日本のデジタルの遅れを、さまざまな場面で感じたのではないか。行政の窓口に行かなくてはならない、オンラインで申請ができないという課題を指摘する声をたくさん聞いた。20年前にIT基本法が作られ、枠組みやインフラとして、ITが実装されてきたが、それを活用してデジタル社会へと形を変えていくところまでは、十分にできていなかった。今回は、規制改革、行政改革、デジタルをあわせて推進することになる。これまで以上に強力に成果を出したい。そして、日本の現場力を生かすには、テクノロジーカンパニーの協力が必要である」と発言する。

デジタル大臣 牧島かれん氏

 また、「デジタルと聞くと『冷たい感じがする』という声もある。デジタルで温かさを実感してもらいたい。そのための政策を、ひとつひとつ前に進めたい。高齢者社会や少子化対策、地方との格差といった課題があるが、デジタル田園都市構想で示されたように、どの場所からも、デジタルの恩恵を受けられ、メリットを感じることができる社会にしていきたい」とした。

 さらに「デジタル技術を、公共分野から、準公共分野へと広げようとしている。霞が関や地方自治体、行政機関に留まらず、教育や医療、介護、健康、防災、減災、災害対策でも、デジタル化を力強く進めていく。自然災害が多い日本では、デジタルで一人ひとりの命を守れるかといった大きな挑戦にも向き合う必要がある。教育では1人1台のデバイス整備を前倒しで行ったが、まだ課題はある。子供たちの学びを、一人ひとりのものとしてしっかりとしフォローできるか、スタディログをどう見ていくのか、学校以外の場所での学びや経験も、ひとつのデータとして考えていかなくてはならない」と述べた。

 牧島氏は、「10月20日からは、マイナンバーカードと健康保険証が一体化される。医療機関の受付で、マイナンバーカードをかざし、顔認証システムで本人確認でき、スムーズに手続きができる。私も体験をしてみた。1、2秒で済む。本人の同意をもとに、特定検診のデータや薬剤履歴などを医師に示すことで、持病や血圧、健診結果などを正確に把握でき、患者を守る医療につながる。私のため、あなたのためというデータ本来の使い方ができる」と説明した。

 その上で、「DFFT (Data Free Flow with Trust=信頼ある自由なデータ流通)という日本発の概念で肝になるのはトラストの部分である。信頼を担保した上でデータを使っていく枠組みを日本から世界に発信しようとしており、DFFTは、デジタル大臣が担務として受け持つ。日本ならではの温かいデジタル社会、日本だから発信できるトラストのあるDFFTに挑戦したい。力をあわせてデジタル社会の推進を進めていこう」と語った。

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