このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第282回
山根博士のグロスマレビュー
駆けぬける歓び! BMWのスポーツカーをイメージしたVivoスマホ「iQOO 7 Legend」
2021年05月29日 12時00分更新
世界スマホシェアトップのひとつに名を連ねるVivoは、ハイエンドモデルからエントリー端末まで多数の製品を海外展開している。複数あるラインナップのうち「iQOO」(アイクー)シリーズはゲーミングユースを意識したハイスペックな製品を擁する。その最新かつ最上位モデル「iQOO 7」には自動車メーカー「BMW」のモータースポーツ・レース部門である「BMW M」とコラボしたモデルも提供している。BMW Mの世界観をそのままスマートフォンに詰め込んだ、その「iQOO 7 Legend」を紹介しよう。
Mの血統を思わせる3色のライン
スペックも世界最速レベル
iQOO 7 LegendはパッケージにもBMW Mとのコラボが協調されている。付属のクイックスタートガイド類や透明ケースもすべてBMW Mバージョンの特別仕様となっている。なお価格はメモリー12GB、ストレージ256GBのモデルが約799ドル(約8万6000円)、メモリー8GBmストレージ128GBのモデルが約599ドル(約6万5000円)。
iQOO 7 Legendは6.62型(2400x1080ドット)有機ELディスプレーを搭載。ディスプレーは側面の角を落とさないフラットタイプ。フロントカメラはパンチホール型で上部中央に1600万画素を搭載する。本体サイズは約75.8×162.2x8.7mm、重量は209.5gとなっている。
背面にはメーカーであるVivoのロゴはなく、カメラ周りにiQOOのロゴが入っている。VivoとしてはiQOOはVivoのラインナップとは独立した、まったく新しいシリーズであることをアピールしたいのだろう。背面はホワイト仕上げで片側にBMWのMモデルを思わせるレッド、ブラック、ブルーのラインが入っている(実際のMのカラーとはちょっと違う)。この背面は表面を透明なつや消し素材で覆っており、指紋の跡が残らない。わずかな光沢感もあり、高級な印象も受ける。カーブを付けた角処理により持ちやすい形状だ。
本体右側面の電源ボタンは表面をブルーにしている。左側面は何もない。上部と下部はフラット仕上げだが、上部は中央に1本のラインの筋が彫られている。下部にはUSB Type-C端子、SIMスロット、スピーカー穴を備える。
OSはOrigin OSとAndroidを切り替えられる
OSはAndroid 11ベース、Vivo独自UI(ユーザーインターフェース)のOrigin OS 1.0を搭載する。VivoのスマートフォンはこれまでFuntouch OSを採用していたが、Origin OSはUIとUX(ユーザーエクスペリエンス)を大幅に変更した。
Origin OSのホーム画面はウィジェットとアプリアイコンを配置できるが、プリインストールアプリはアプリのサイズを「小」「横長」「大」「縦長」の4種類に変更できる。よく使うアプリのアイコンを大きくしたり、関連アプリアイコンを並べるときに配置のカスタマイズ性が高まる。アイコンサイズの変更はWindows Phoneでも採用されていたが、ホーム画面を自分の使いやすいように設定できるのだ。
またアイコンのない場所を長押しすると、それぞれのアプリやウィジェットの名前が表示される。ディスプレーの右上から画面中央にスワイプするとコントロールセンターが出てくるのはFuntouch OSの動作を引き継いでいる。
なお、Origin OSと標準のAndroidの切り替えもワンタッチでできる。利用シーンに応じて好みのUIを使い分けられるわけだ。
設定関係ではネットワーク関連に「5G検索」があり、中国各都市の5Gカバレッジを地図上で表示できる。ただし残念ながらこの機能は中国のSIMカードをいれ、中国国内でのみ利用できるようだ。他に目立ったところではディスプレーのリフレッシュレートを60Hzと120Hzで切り替えできる。
iQOOシリーズがゲーミングスマートフォンであることの証がゲーム関連の設定だ。対応ゲームごとにフレームレートやバイブレーション、ゲームのカウントダウン表示の設定ができる。他社のゲーミングスマートフォンでは専用のゲーム設定画面を持つものもあるが、iQOO 7 Legendでは通常の設定画面の「ウルトラゲームモード」の中にこれらの設定がある。対応ゲームの追加はOSのバージョンアップで対応される。
チップセットはSnapdragon 888、メモリーは8GBまたは12GB、ストレージは128GBまたは256GB。今回テストしたモデルは最上位モデルとなる12GB+256GBモデルだが、端末の詳細画面を見ると「12GB+3GB」という表示が見える。ストレージの一部をメモリとして利用できる「拡張メモリ」機能が搭載されており、最大15GBのメモリが利用できる。ハイスペックゲーム利用時などにその恩恵を受けることができそうだ。なお、AnTuTuのスコアは726891とスペック相応にかなり高かった。一時はランキングトップだったほどだ。
バッテリーは4000mAh。120Wの超高速充電に対応しており、15分で満充電が可能だという。付属の充電器を使ったところ、目で見ている間に充電されていくのがわかるほど。朝目が覚めて、バッテリーが空でも洗面や着替えをしている間に満充電できてしまうのである。

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