自治体LGWANや金融内部ネットワークなどの閉域網とインターネット間でビジネスチャット環境を構築可能に
ネオジャパン「ChatLuck」がネットワーク分離環境に対応
2021年05月21日 15時30分更新
ネオジャパンは2021年5月21日、同社のビジネスチャット製品「ChatLuck」において、地方自治体や金融機関などで採用されているネットワーク分離環境に対応したことを発表した。「ChatLuck中継サーバー」機能を追加し、LGWANなどの内部ネットワークとインターネットの間で安全なコミュニケーションを可能にしている。
ChatLuckは、クラウド版に加えてパッケージ版もラインアップするビジネスチャット製品。数万ユーザー規模のエンタープライズに対応し、なおかつオンプレミス導入が可能なことから、政令指定都市をはじめとする自治体や金融機関、大手製造業、鉄道会社などでも採用実績を持つ。今回の機能強化も、自治体ユーザーからのニーズに応じて開発されたものだという。
自治体や金融機関などでは、情報セキュリティの各種ガイドラインに基づいて、庁内/社内の業務端末ネットワークをインターネットと隔離するネットワーク分離が行われている。そのため、これまでは内部ネットワークにChatLuckサーバーをオンプレミス導入して、庁内/社内からのみ利用する形がとられてきた。
この場合、モバイル環境やテレワーク/在宅勤務環境といった外部からの利用はできない。しかし昨今ではテレワーク/在宅勤務を行う職員/社員が増え、他方では外部パートナー/取引先とのコミュニケーションでもChatLuckを使いたいというニーズが高まっている。そこで今回の機能強化が行われた。
具体的には、庁内/社内のインターネット接続系ネットワークに設置するChatLuck中継サーバーを新規開発した。この中継サーバーではChatLuckのWebアプリケーションが稼働し、インターネット側からのリクエストを、内部ネットワークにあるChatLuckサーバー(メインサーバー)に中継することで、インターネット側の端末でもChatLuckを利用可能にする。外部モバイル端末へのプッシュ通知も中継する。
ただし、内部ネットワークへのマルウェアの侵入などを防ぐため、中継サーバーはテキストメッセージのやり取りのみを中継し、添付ファイルのアップロード/ダウンロードはできない仕組みとしている(ChatLuckアプリで撮影した写真を除く。また管理者は詳細設定が可能)。さらに、中継サーバーにはデータを一切蓄積しない。
この中継サーバーの対応バージョンはChatLuck V4.0以降。ユーザー数により中継サーバーの規模が異なり、また導入時のインテグレーション作業が必要となるため、提供価格については要問い合わせとしている。