RTX 3060+Ryzen 5 5600X搭載!バックパネルが上向きに付いた個性派PC「PG-KG」をレビュー
フルHDなら高リフレッシュレートプレイも可
総合的な性能を見たところで、次は各種ゲームのベンチマークで性能を計ってみよう。まずは定番の「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果から。
今回はグラフィック設定を「最高品質」にし、フルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)の3つの解像度でテストを行なった。
スクウェア・エニックスの指標では、スコアー7000以上が「非常に快適」と評価され、このベンチマークにおける最高評価になる。フルHDとWQHDにおいては、それぞれその3倍、2倍以上の高いスコアを記録し、フレームレートはフルHDで平均147fps、WQHDで平均100fpsという結果。安定して快適にプレイできるとみていいだろう。
4Kの場合は、スコアーが7000で最高評価に届いてはいるが、フレームレートは平均で49fpsという結果。現在はゲーミング用途でない一般的なディスプレーでも、リフレッシュレート60Hzをサポートしていることを考えれば、できれば平均60fpsは欲しいところ。とはいえ、WQHDでも十分に高解像度な映像が楽しめるので、本作をプレイする上では何ら心配のないパフォーマンスだ。
続いて、人気FPSタイトルの「Apex Legends」でのフレームレートを計ってみる。ここでは、レジェンドに「バンガロール」を選択し、射撃訓練場で一定のコースを移動した後、アビリティのスモークランチャーを使用。スモークの中に入り、そこでスモークが晴れるまで待つという行動をとった時のフレームレートを計測した。オフラインでの検証ということを踏まえて、画質設定は負荷が最大になるように設定している。
フレームレートの計測は「CapFrameX」を使用した。CapFrameXでは、データ全体を100分割して最小値から1%の数値を計測するため、これを最小フレームレートの代わりとして記載している。
結果はグラフの通り。ゲーミングディスプレーに多いリフレッシュレート144Hzの製品を活用するなら、WQHDでも平均フレームレートが140fps近い値を記録しており、この設定でも十分ディスプレーの性能を活かせそうだ。
次は広大なオープンワールドを自由に駆け巡れるRPG「アサシン クリード ヴァルハラ」のパフォーマンスを計測。グラフィック品質を「最高」、解像度スケールを100%に設定し、ゲーム内ベンチマークでフレームレートを計測した。
オープンワールドの重量級タイトルを最高品質で描画しているだけあって、さすがに数値はあまり伸びない。それでもフルHDなら平均は60fps以上出ており、快適に遊べるだけのフレームレートは確保できている。これだけのパフォーマンスであれば、多くのRPGを十分快適にプレイできると言っていいだろう。
続いては、リアルタイムレイトレーシングに対応したゲームでフレームレートを計ってみよう。まずは「フォートナイト」から。APIをDirectX 12、画質のクオリティプリセットを最大に設定。レイトレーシングを活用したエフェクトが多く使われているNVIDIA公式のカスタムマップ「RTX Treasure Run」の一定コースを周回した際のフレームレートを、CapFrameXで計測した。
今回は、レイトレーシングをオンにした際とオフにした際、双方のフレームレートを計測した。レイトレーシングの設定はすべて最高。レイトレーシング機能との併用が想定されているNVIDIAの描画負荷軽減機能「DLSS」も有効にし、設定は「バランス」としている。
レイトレーシングなしであれば、フルHDで140fps近い値をマーク。バトルロイヤルモードなどで対戦時に、高フレームレートで立ち回りの有利を望むなら、基本的にはフルHDになるだろう。レイトレーシングありであれば、フルHDで40fpsほど。快適性を求めるなら、設定でレイトレーシング関連の設定を少し下げれば60fpsには届きそうだ。なお、DLSSがオフだとレイトレーシングを使って快適に遊ぶのは難しそうなので、基本的にはオンにしておくのがオススメ。
続いては、「ウォッチドッグス レギオン」でもフレームレートを計測。APIはDirectX 12を選択し、グラフィック品質は「最大」に設定。ゲーム内ベンチマークを使用してフレームレートを計測している。
レイトレーシングなしの結果を見てみると、平均フレームレートはフルHDで60fps、WQHDで46fps、4Kでは27fpsという結果。快適さを見るとフルHDになるが、1人プレイで進めるなら、WQHD辺りでもプレイアブルな印象だ。最小1%のフレームレートが極端に落ちず、比較的に描画が安定しているため、シーンによるフレームレート差もそれほど大きくないと見られる。
レイトレーシングオン時は、反射効果を「最大」にし、DLSSの設定を「バランス」にして計測した。先ほどのフォートナイトと比べると、フレームレートの落ち込みが小さく、フルHDであれば60fps近い数値を記録している。ローエンドでもRTX 30シリーズの強みは発揮されており、DLSSを活用すれば、レイトレーシングありでのプレイも十分可能だろう。
コスパやPCケースに魅力を感じるなら要チェック
Ryzen 5 5600XとRTX 3060を採用したPG-KGは、昨今のゲーミングPCで人気のRyzen+GeForce構成の中でも、現状ローエンドに当たる組み合わせだが、ゲーミングPCとしての十分なパフォーマンスを備えていることが確認できた。
使いやすさを考慮し、工夫が凝らされたPCケースも特徴的だ。一般的なPCケースであれば、マザーボードのバックパネルやビデオカードのインターフェースなどが背面に来るように配置されているが、本機のケースであれば上部からこれらのインターフェースにアクセスできる。
わざわざPCの裏側まで手を伸ばさなくてもインターフェースにアクセスできるというのは、個人的にはかなり使いやすく感じた。PCの置き方にもよるだろうが、このPCケースに魅力を感じる人も少なくはないだろう。
手頃な価格でゲーミングPCを探している人はぜひ本製品をチェックしてみてはいかがだろうか。
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