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教育クラウド「OPE」の学習eポータル準拠やデジタル教科書対応、Wi-Fi 6対応学習者端末など

NEC、「GIGAスクール構想」推進に向けた教育ICT事業の強化を発表

2021年03月01日 07時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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「協働学習支援」「オンライン進路相談」など新サービス予定も披露

 発表会では、2022年以降に順次提供を開始する予定のOPE新サービスも3つ紹介された。

2022年以降に提供開始する3つの新サービス

 「協働学習支援サービス」は、新学習指導要領で重視されるアクティブラーニングやグループ学習における「発話」を可視化するサービス。3~5人のグループディスカッションで、学習者PCのマイク機能とAIを活用し、個々人の発話数や発話量など話し合い活動のデータを可視化できる。また教師が1人でも、登録したキーワードの使用数がわかったり、グループ別の話し合いの再生ができるなど、学習の振り返りや指導改善が期待できるという。現在、京都市内の小中学校で実証実験を行っている。

 「Online PBL(Project Based Learning、探求学習)Platform」は、学校現場での新たな授業形態であるPBLを、学習者が時間や場所や立場を超えてオンラインで実践できるプラットフォーム。児童生徒同士や学校外の人とのコラボレーションの場として、より一層深い議論や授業の振り返りを可能にするという。

「協働学習支援サービス」「Online PBL Platform」の概要

 「オンライン進路相談プラットフォーム」は、高校生がキャリア教育の中で社会人や大学生に進路相談をすることで、自身の歩みたい進路探しやなりたい職業までのパスを具体化することを支援する。田畑氏は「面談者探しや面談者調整、面談や仮説検証が可能であり、学校のなかにいただけではできなかったことがオンラインを活用して実現できる」と述べ、高校生自身が自ら意思を持って進路選択すること、社会と接続された学びの実現を目指すことができると述べた。

 「協働的な学びを推進するうえでは、児童生徒同士の話し合いのなかで気づきがあったり、人のことを思い合うといった協働学習ならではの状況を見える化する必要がある。音声をAIで分析する協働学習の見える化、プラットフォーム上で深くなっていく探求学習を見える化すること、社会の接続を実現する進路相談サービスを体系的に提供することで、授業や生徒の成長をサポートしたい」(田畑氏)

「オンライン進路相談プラットフォーム」の概要

Wi-Fi 6対応の学習者端末、無線LANアクセスポイントもリリース

 学習者用端末やネットワーク機器の強化は、Wi-Fi 6に対応した製品をラインアップするなど、教室での安定的な利用を支援するものになる。

学習者用端末として新たにラインアップする「NEC Chromebook Y3」「VersaPro Eシリーズ タイプVR」

 学習者端末では、Wi-Fi 6やHDMI出力に対応し、PC本体に収納できる充電式デジタイザーペンを採用した「NEC Chromebook Y3」、Windows10搭載の「VersaPro Eシリーズ タイプVR」などを追加投入。またネットワーク機器として、Wi-Fi 6対応の無線LANアクセスポイント「UNIVERGE QX-W1120」を提供する。

 上述のChromebook Y3は2021年6月から、またVersaPro Eシリーズは2021年8月から出荷。いずれもオープン価格だが、GIGAスクール構想の補助金である1台4万5000円以下の価格設定となっているもようだ。またQX-W1120は2021年6月から出荷で、税抜価格は9万8000円となっている。

 「教育クラウドに加えて、1人1台のPCをはじめとした端末から、サーバー、ネットワーク、サービスサポートまでをトータルで支援できるのがNECの最大の強み。問題の早期切り分けや早期解決、学習者目線や先生目線でのサポートができる。GIGAスクール構想による1人1台の整備はまだスタートに立った段階だ。NECは、学習者と先生の個別最適、協働的で豊かな学びを、テクノロジーでサポートし、個人の人生に寄り添う学習プラットフォームを提供する」(田畑氏)

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