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働く!おすすめ周辺機器レビュー 第11回

ULTRA PLUS「UP-GSB」試用レビュー

画面下で鳴る!光る!「ゲーミングサウンドバー」は“買い”だ

2021年02月26日 11時00分更新

文● 二瓶朗 編集●ASCII

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ソロプレイ主体のアクション系と相性抜群!

 ということでさっそく「UP-GSB」をパソコンと接続してゲームをプレイしてみた。

 筆者のPCデスクの環境では、ディスプレーはアームで設置しているので基本的に画面下のスペースは十分ある。デュアル画面の中央に「UP-GSB」を設置することした。ティスプレーの脚を気にする必要はもとよりなかったが、キーボードやマウス、ゲーム用コントローラーは主に有線タイプを愛用しているので、その配線の取り回しにおいて「UP-GSB」が邪魔にならないのは大きなメリットであると感じた。

 「UP-GSB」自体の配線については、3.5mmオーディオケーブルでPCと接続し、オプティカルケーブルでPS4と接続してみた。あとは電源ケーブルをコンセントに差し込むだけで運用開始。各種ケーブルの端子は本体に向かって右側背面に固まっているのでこちらの取り回しも良好だ。

ケーブルをまたぐ配置ができるのもサウンドバー特有のメリットだ

 いくつかのPCゲームをプレイしてみたが、いずれも良好なサウンドを聞けるため没入感が増す。ヘッドホンを装着して閉塞環境下で音声を耳にするのも決して不快なわけではないが、「UP-GSB」のスピーカーから音圧を伴って空間を伝わってくる音声は心地よく感じる。

 防音性能のある部屋でもなければ、もちろんそこまで音量を大きくすることはできないのは当然だが、隣家隣室に迷惑にならない程度の音量であっても、ヘッドホンにはない「身体で感じる」音声体験が得られる気がする。

 たとえば『Cyberpunk 2077』は、対話する場面が非常に多いのと同時に雑踏から聞こえてくる雑音も多い。その広く聞こえる多数の音のなかに置かれたとき、ヘッドホンを装着しているときより、オープンなスピーカーから流れる音声を耳にしているときには、聞く必要のあるキャラクターの音声をしっかり拾って、雑音は聞き逃すというような自然な耳の使い方ができる気がする。

「UP-GSB」の底面。サブウーファー×2基とLEDが備わっている

 つまりリアルに街中で知り合いと会って会話する、そんなときに自分の耳が自動的に取捨選択して音を拾うような体感が得られるということだ。

 『Cyberpunk 2077』の戦闘パートや、『Fallout 76』におけるプレイ全般では、自分の足音を耳にしつつ周囲の音声も拾いながら戦闘を展開する必要があるのだが、そういう場合にはプリセットEQの「PRESENCE」モードがなかなか有用。

 特定の音を強調してくれるので、周囲の音の「変化」を敏感に感じられる。チャットを必要としない主としてソロプレイする戦闘系のタイトルなら、ヘッドホンやヘッドセットを外してオープンな音声を楽しみながら楽しくプレイできることだろう。

 ただ「UP-GSB」より立体音響性能の強いヘッドホンだと周囲の音の変化だけでなく「方向」が明瞭にわかる。「UP-GSB」では左右の方向と距離ぐらいはなんとか把握できるものの、音声の方向による「正確な索敵」という点から考えれば「UP-GSB」はやや分が悪いと感じた。

 照明効果については、正直なところ点灯具合は大きく気にならない。というのも、LEDライトは本体下面に照射され、LED光は机の素材に応じて反射するからだ。ゲーム画面に集中していれば「ああ光ってる」ぐらいの認識でしかない。

 とはいえ、いったん画面から目を離して「RGBモード」でレインボーに明滅するLED光を反射しているスピーカー直下を目にすると、やはり「ゲームしてるなあ」という気分になるのは間違いない。

 なお、ゲーム中の音声に連動する「音声連動点滅モード」は、そこまで激しく明滅することはなく、ゲーム内で大きな音の変動があったときに若干チラつく程度。銃を連射したとき(もちろんゲーム内での話)などは、もっと明滅するかと思ったらそれほどでもない。チラついて邪魔過ぎる! という状態にはならないので安心してほしい。

 また、HDMI ARCを介してリビングのテレビにも「UP-GSB」を接続してみた。リビングでは家族が主にSwitchでゲームを楽しんでいる。Switchにはヘッドホン端子こそあれ、据え置き時のクレードルに外部音声出力機能はないので、外部スピーカーを利用するには必然的にテレビからの出力が必要となる。

「UP-GSB」の各種コネクタ。左から3.5mmオーディオ、HDMI ARC、光デジタル、ACアダプター

「UP-GSB」に付属するリモコン。ちなみに、テレビにHDMI ARC経由で接続した場合はテレビ側のリモコンで音量調節可能になる

 もちろんテレビのスピーカーもそこそこのデキなのでそれほど不満はないものの、「UP-GSB」を接続してみると……。主に『Fortnite』をプレイしているムスコは素直に「音が良くなったよ」という感想を述べた。詳しく聞けば「遠くで敵(他プレイヤー)が闘っている音が聞こえる気がする」という。

 最近まったくプレイしていない筆者にとってはあまり違いを実感することはできなかったのだが、ヘビープレイヤーであるムスコにとって、「UP-GSB」による音質の改善はプレイに少なからず影響を与えたようだ。

 またゲームだけでなく、テレビ放送やVODの音声も、ウーファーによって低音が強調されて迫力が増す。筆者宅のテレビ環境では、いったん「UP-GSB」をHDMIで接続してテレビ側の設定を済ませてしまえば、テレビに連動して「UP-GSB」が起動するし、テレビのリモコンで音量の調節も可能となった。なお「UP-GSB」にHDMIパススルー機能は搭載されていないのでその点には注意したい。

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