このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第251回
山根博士のグロスマレビュー
重戦車級の5Gラグドスマホ「OUKITEL WP10」がタフすぎる!
2021年01月12日 12時00分更新
スペックはミドルハイなので
タフネス以外にも日常に、ゲームに活躍する
サイズの大きいGalaxy Note20 Ultraとサイズを比較してみたが、WP10はさらに一回り大きい。Galaxy Note20 Ultraには「Rugged Protective Cover」も販売されているが、カバーをつければサイズは大きくなるし、それでもWP10ほどのタフな強度と巨大なバッテリーサイズは得られない。WP10は工事現場などでも使えるほどのタフな製品なのである。
WP10の価格は定価が699.99ドル(約7万2000円)。販売直後からキャンペーンを行っており、2021年1月時点では399.99ドル(約4万1000円で販売されていることもある。詳細はOUKITELのウェブページを参照してほしい(公式サイト)。
OSはAndroid 10を搭載。プリインストールアプリはほぼAndorid標準のものになっている。クイック設定パネルからは5GのON/OFF、水中モード、画面キャプチャを行なう「S-Capture」を呼び出せる。
AnTuTuのスコアは294370。Dimensity 800搭載モデルとしては一般的だろう。5G NRのスピードテストではn78接続で410Mpbs。ほかのチップセットを搭載したスマートフォンもほぼ同じ速度を出しており、同一ネットワーク環境下では十分な速度を出していると言える。
カメラは4眼を搭載。広角カメラは4800万画素だが、超広角カメラが800万画素ではなく1300万画素なのはがんばっていると思う。背面の左上に配置する最近主流のデザインだが、本体サイズが大きいだけにカメラ部分はもう少し目立つようなデザインにしてもよかったかもしれない。
カメラのUIはモードの切り替えが「動画」-「写真」-「FaceCute(ステッカー)」-「ぼかし」-「Macro Lenz」-「夜景」の6つ。右上「田」アイコンをタップしてパノラマ、透かし(日付時刻)、GIFアニメ、タイプラプス、記録内容の美化、QRコードが選べる。最近の中国系スマートフォンによくある最大画質の切り替えは各種モードからは行えない。そして写真モード時は画面中央上部の「AI」アイコンをタップすると、15種類のシーンを自動判別して最適な写真を撮影してくれる。
カメラの設定はやや特殊な構造となっている。画面表示上部の歯車アイコンをタップすると、クイック設定メニューが現れる。ここからは「タイマー」「画面タッチでシャッター」「写真サイズ(4:3、19:1、18:1)」「グリッド」「HDR」「スマイルシャッター」「設定」をON/OFFまたは開くことができる。そして「設定」の歯車アイコンをタップすると、カメラの解像度やロゴマークのON/OFFなどが設定できる。カメラの解像度は4800万画素、2400万画素、1200万画素で、それぞれに対して4:3、16:9、18:9を選ぶことができる。
カメラを使っていてやや気になったのは、撮影モードによっては画質が固定されるということだ。AI撮影するときは1200万画素、ぼかし撮影も1200万画素、美肌撮影は800万画素、夜景撮影は4800万画素になる。1200/2400/4800万画素を自分で設定できるのは「写真」「動画」モードの時だけなのだ。またデフォルトの画質は4800万画素になるようになっている。ストレージ容量を気にして設定で1200万画素にしていても、AI撮影をONにしたのちOFFにすると、写真画質は4800万画素になってしまう。クイック設定メニューから画質も変更できるようにしてほしいと感じた。
以下はWP10で撮影した作例だ。オリジナルのファイルサイズも記載しておく。
【まとめ】唯一無二の存在感
スマホをよく壊す人は使ってほしい
WP10は万人向けというよりも、アウトドアユースを意識したユーザーに適した製品だ。サイズが大きく重量も重いが、一般的なスマートフォンでは太刀打ちできないタフな仕様は唯一無二の存在だ。カメラ周りの設計も最高画質で撮影することを主としており、常にベストな撮影結果が得られるのは好感が持てる。
約700ドルの定価は若干割高と感じてしまうが、キャンペーン時の400ドルならばスペックを考えると十分「アリ」な価格だろう。屋外仕事が多い人などがサブスマートフォンとして持つのも悪くない。WP10は「プロフェッショナル」向けのスマートフォンと言えるだろう。
この連載の記事
-
第516回
スマホ
カメラやAIの性能に違いはあるのか? Xiaomi 14Tと14T Proを使い比べてみた -
第515回
スマホ
日本発売が決定した可変絞りカメラ搭載のハイエンドスマホ「nubia Z70 Ultra」速攻チェック -
第514回
スマホ
2人同時に音楽を楽しめる青春スマホ「nubia Music」に新しい可能性をを見た -
第513回
スマホ
4万円で買えるゲーミングスマホも! コスパに優れたデザインスマホ「realme 13」シリーズがアツイ! -
第513回
スマホ
100倍望遠が実用的なスマホ「vivo X200 Pro」はカメラ性能が変わらず最強だった -
第512回
スマホ
ツァイスカメラ搭載のスマホ「vivo V40」は可変色LEDライトでポートレート撮影も得意 -
第511回
スマホ
価格も性能も妥協したくない人にオススメの王道ハイエンドスマホ3選 -
第510回
スマホ
スマホは高くない! 2万円台で買えるオススメ格安エントリースマホ4選 -
第509回
スマホ
着せ替えスマホ「CMF Phone 1」はカスタマイズが楽しいが実用面での弱点もあり -
第508回
スマホ
たたんでも極薄9.2mm! 世界最薄折りたたみスマホ「HONOR Magic V3」を試す -
第507回
スマホ
シャオミの「Redmi Note 13 Pro+ 5G」は2億画素カメラに防水防塵など必要な機能が揃って6万円以下 - この連載の一覧へ