ZTEは世界初のディスプレー内蔵インカメラ搭載スマホ「ZTE Axon 20 5G」を、12月21日から招待コードを持っているユーザー向けに発売した。価格は449ドル(約4万6500円)で、ブラックモデルのみ販売開始している。日本での販売は予定されていないが、今回、ZTEより実機を借用したのでレビューをお届けしよう。
ディスプレー内蔵インカメラの仕組みは?
ZTE Axon 20 5Gは6.9型の有機ELディスプレーを採用しており、上部にディスプレー内蔵インカメラを搭載している。ディスプレーは、Cover Glass、Polarizer、Packing Glass、Transparent Cathode、Special OLED、Transparent Matrix、Baseboard Glassの7つの層で構成されている。
ZTEによれば、ディスプレーとインカメラの性能を両立させるために、新しい有機および無機フィルムを含む透明度の高い素材を採用することで、インカメラに十分な光の入射を確保。また、反射防止処理を施すことで、透明度を最大化し、光学回折を抑制して、イメージセンサーに十分な光を取り込めるSpecial OLEDを開発したとのこと。
さらに、独立したデュアルコントロールチップと統合されたドライバー回路を採用することで、インカメラとディスプレーの色の同期を実現。また、さまざまなピクセルサイズと配置を備えた特別なピクセルマトリクスを設計することで、ディスプレーの調和とカメラ性能を向上させているという。
カメラについては、独自の「トリプルセルフィーアルゴリズム」により、複数の照明条件下での性能を最適化し、グレア干渉を改善。また、自動ダイナミックレンジ調整機能により、写真の鮮明度とコントラストを大幅に改善していると謳っている。
しかし、実際にZTE Axon 20 5Gのディスプレーを見たところ、ディスプレー内蔵インカメラの存在は結構目立つ。厳密に言えば、表示色が濃かったり、暗ければほとんど目立たないが、たとえば白地を表示すると四角いシミのようにハッキリと見えるのだ。個人的には白地以外では気にならないが、ダークモードを積極的に活用したほうがよさそうだ。
ディスプレー内蔵インカメラ(32MP)の画質は正直ちょっと厳しい。ある程度光量があれば自分自身は比較的綺麗に撮れるが、背景の明るい部分が白くボケて見える。また、うしろに照明などの光源があると、盛大に白飛びする。さらに、部屋をカーテンで暗くしただけで、かなりノイズが目立ってしまう。複数画像を撮影し、合成するようなソフトウェア処理でダイナミックレンジが改善、ノイズが低減されることを期待したい。
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ディスプレー内蔵インカメラで撮影。ある程度光量があれば人物は比較的綺麗に撮れる。イメージ情報6528×4896ドット、シャッタースピード1/120、F2.0、ISO237、露出モードProgram (auto)、測光方式Center weight
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