現体制の終了と新体制への移行に伴い、現メンバー4人の卒業を発表したアップアップガールズ(仮)(※以下アプガ(仮))。ここまで4回に渡って卒業する古川小夏、森咲樹、佐保明梨、新井愛瞳の4人に、卒業の経緯とその想いを中心にインタビューをお届けした。現体制終了シリーズインタビューの最後は、アプガ(仮)に唯一残る選択をした関根梓にその決断に至った過程とこれまでの活動について、そして新体制となるアプガ(仮)にかける意気込みを聞いた。5人体制移行後に開始した本連載で最も多く登場してくれた関根梓。過去の登場画像とともにお届けする。
―現体制最後の単独公演となる12月17日について聞かせてください
今回も衣装のプロデュースをさせていただいています。今回のテーマは、わかりやすくアプガ(仮)の時代が変わるタイミングなので、現メンバーに対しては「その日を華やかにしたい」という想いから、ドレスに近いデザインにしています。アプガのLIVE衣装は「戦闘服」なので、戦闘服とドレスを掛け合わせるのに苦戦したのですが、良い衣装ができそうです。先日、衣装には「ツギハギ」というヒントを出したんですけど、ファンの皆さんの予想通りこれまでの衣装の一部を使います。5人体制になってからの衣装の中で印象的なものを選びました。それは衣装を通してこれまでの活動を思い返して欲しい、という意味も込めています。所々に使われているので、エモい衣装になるかなと思います!LIVE自体も5人の集大成というようなステージになる予定です。セットリストは佐保明梨を中心に作るので、私含めたメンバーがそれを受け取って、その意味を共有して臨む予定です。衣装についてはこれから先に新メンバーが着ることも考えて作っています。
―ということは新メンバーの人数は5人でメンバーカラーは継承されるということになりますか?
それ、わからないんですよね(笑)。その話は全然社長とも話していなくて、グループをどうしていきたいか、私がどういう方向で活動していきたいかということから話をしているので、色の話まで辿り着いてないっていうのが正直なところです。今の時点(11月中旬)では人数もわからないですし、オーディションの結果次第で方向が決まっていくような形になるかなと思います。
―アプガ(仮)に残る決断をした理由を教えてください
「アプガ(仮)に残る」という決断をするのには1年以上かかりました。その間に社長とも何回も何回も話しましたし、関根梓個人としても「本当は何をしたいんだろう」と考えたときに、どれだけ考える時間があっても、LIVEのこと、歌とダンスのこと、がまず頭にあることに気付いたんですよね。それが今の私の核になっていると思い、まずは私の選択肢の第1位として残ることを軸に設定しました。その考えを持ってさらに色んな方に相談をして確信し、アプガ(仮)に残ることを決断しました。
そこまでは関根梓としての決断ですが、アプガ(仮)というグループのことを考えたときに、その存在を守りたいなという想いもありました。アプガ(仮)はファンの皆さんと一緒に創り上げてきたグループです。全員が卒業してもアプガ(仮)というグループが存続することは決まっていたんです。それは社長の意向があって、私もメンバーも率直に嬉しい思いでした。でも全員が辞めたら、ここまでファンの皆さんと育ててきたグループではなくなってしまうんじゃないかと思ったんです。全く違う存在になってしまうのであれば、グループ名も変わった方がいいんじゃないかと個人的には思うので、であれば1人だけでも残って守っていきたい、そしてさらに進化させて成長させていきたい、そしてその軸になる存在でありたい、と思っています。
なので、5人中4人が卒業するという発表をするのは怖かったんです。私は前に進みたいと思っているけれど、4人が卒業するとなると「グループとして終わった」と判断されちゃうんじゃないかと思ったんです。でもそれは杞憂に終わって、「残ってくれてありがとう」とか「関根が残ってくれるなら大丈夫だ」といった声が多く届いて、私の決断は間違っていなかった、と今の時点で既に思っています。
―ファンからの期待や想いを背負うことについてはどう考えていますか?
その覚悟で残る決断をしたので、背負っていこうと思います。体制が変わるのは3年前に続いて2回目なので、なるようにしかならないという気持ちで進んで行こうかなと思います。新メンバーの方がプレッシャーは大きいと思うので、私は良い意味で緩くやっていこうと思います。
―ファンに対する想いを聞かせてください
やっぱりファンの皆さんの存在は大きいので、卒業するメンバーのファンの皆さんに対しての想いはあります。3年前に7人から5人になるときには、卒業する2人のファンの皆さんにはどうしても残って欲しかったので、色々とアピールしました。それで残ってくれた方もいたのですが、やっぱり「推しの存在」ってすごく大事で、去っていく方もいました。でも残ってくれたファンの皆さんは、強く残って欲しいというメッセージよりも、握手会とかでポロっと話した一言だったり、LIVEのMCでお話ししたことだったりが心の中に残ってくれて、今も来てくれている方が多かったんです。なので、強く「残って欲しい」とアピールするよりも、それぞれのファンの皆さんに寄り添っていきたいと思っています。メンバーにもそれぞれの将来と道があるように、ファンの皆さんにもそれぞれの人生があります。なので推しが卒業した後もフラッと気軽に来れるような場にしておくことが大切なのかなと思っています。
あとアプガファミリー(アプガ(仮)ファンの総称)って皆さん本当に仲が良くて、それは嬉しいんですけど、関根のファンの方から、仲が良かった人がいなくなるから来づらくなくといった声も聞くんですが、それはどこに目的があるのかもう1回見つめ直して!って言っています(笑)。関根はいるよって(笑)。でも新メンバーが入れば新しいファンも付いてくださるだろうし、新しい仲間もそこで見つかると思います。あと、アプガファミリーの一体感ってすごいと思います。それがLIVEの一体感にもつながっているので、私と皆さんでアプガ(仮)を守っていきたいと思っています。
―4人が卒業すると聞いたときの気持ちを教えてください
聞いたときには「わかってました」という感じでした(笑)。話し合いの場は何度もあったので、日常的に将来のことを聞くことが多くて、それぞれ納得できたというか。胸を張って前に進んで欲しいということしか思わなかったです。4人が4人とも明確に目指したい道ができていたので、「残って欲しい」という説得は一切しませんでした。グループとして年数を重ねて、メンバーもこの年齢になったからすんなり新体制移行ということになったのかなと思います。
―関根さん自身は卒業を考えたことはありますか?
何度もあります(笑)。私、自分に自信がないんですよ。あとすごく悩む性格なので、何度も考えては乗り越えて思い直すということを繰り返してました。忙しい時期はご飯も食べる時間が無いこともあったし、キツいと思うことも多かったです。なので若い時は友人の話を聞くと普通の女の子として恋愛もして結婚もして休みの日には遊びに行ったり美味しいもの食べたり、ということが羨ましく思うこともありました。でも今は周囲と比べたりすることもなくなりましたし、それに悩むことも無くなりました。良い意味で吹っ切れたということなのかもしれません。
―現体制の5人でやり残したことはありますか?
やっぱり5人で日本武道館にもう一度立ちたかったというのはありますね。4年前に初めて日本武道館に立った時はLIVEをしている感覚が無かったんですよね。それがもう一度立つとどうなるのか、確かめたかったですね。
でも現体制のラストLIVEで立たせていただくZepp Tokyoは、7人体制最後のLIVE会場だったり、全曲LIVEを実施したりと思い入れの深い会場なので、最後にZepp Tokyoに立たせていただくのはすごく嬉しいと思っています。
―新生アプガ(仮)をどういうグループにしていきたいですか?
オーディションではポテンシャルが高い子が多かったので、より最強なLIVEパフォーマンスアイドルになれるんじゃないかという気がしています。引き続き戦闘服を着て、アスリート系アイドルとして活動していきたいですね。あとはとにかく楽しくて明るいグループにしていきたいなと。今もすごく楽しいので。ただ、新メンバーには最初は気付いたことは全部言おうと思っています。これまで、現メンバーに対しても「ちょっと気になるな」と思うこともあったのですが、現メンバーに関しては何かしら意図があっての行動だったり思考だったりが理解できていたので、無言のコミュニケーションというか何も言わないことが多かったのですが、新メンバーに関しては少しでも気になったことは全て指摘しようと思っています。
あとは「アプガ(仮)に新メンバーとして入る」っていうのはプレッシャーが大きいと思うので、そこを守るのは大きな役割だと思います。しばらくは現体制と比較されたり、ネガティブなことを言われることもあると思いますが、そういった声については受け流していこうと思います。後は加入するメンバーについては自信を持って欲しいので、関根が守りながらも自分自身で跳ね返す強さも持って欲しいですね。
3年前に5人体制になった際にも、卒業した2人の影をファンの方が追ってしまったり、「7人の方が良かった」という声がしばらくあったりしました。なのでアプガ(仮)として認めていただくまで時間がかかるものと思っています。なので、早く認めてもらおうと思って急いでしまうと、何かを取りこぼしたり見落としてしまったりということが出てくると思うので、関根と新メンバーに合った速度で進んでいくしかないと思っています。
―4人のメンバーからは関根さんには気負わないようにという言葉が多かったです
それは個人的にも言われてます。あと佐保明梨には健康に気を付けなさいとも言われました(笑)。でも私は残ると決めたからには安易に頼りたくないなとは思っています。なので何かあってもしばらくは現メンバーに相談したりっていうことは無いかな…。これから話すべき相手は新メンバーなので、現メンバーよりも新メンバーとの会話を増やしていきたいと思ってます。
―現体制終了までの想いを聞かせてください
現体制終了までは年下メンバーとして甘えながら楽しく活動したいと思います。でも、これまでのように自由朗らかな姿だけお見せしていると「この子が残るの?大丈夫?」という印象を与えてしまうと思うので、実は発表後のイベントでは卒業後のことも考えて振舞っていました。12月17日は新メンバー発表もあるので気持ちの切り替えが難しいと思いますが、そこは当日までにしっかりと整理して準備していきたいと思います。
「アプガはこうであり続ける」というのは明確になっているので、まずは現体制の5人で走り抜けたいと思っています。そして新メンバーが加入する新体制になったときに、新たな一歩を踏み出していきたい、と思います。これからも頑張ります。
★information
現体制最後の単独公演「アップアップガールズ(仮)FIVE SOUL FOREVER」
CSテレ朝チャンネル1による生中継が決定!
<番組概要>
番組タイトル:アップアップガールズ(仮)FIVE SOUL FOREVER<独占生中継>
チャンネル:CSテレ朝チャンネル1
放送時間:2020年12月17日(木) 18:30~22:00
内容:古川小夏、森咲樹、佐保明梨、新井愛瞳が卒業。
グループに残る関根梓とともに、オリジナルメンバー5人での集大成となった
ライブを独占生中継!
2021年1月には、LIVE+LIVEの裏側、さらにオリジナルロケも含んだ
完全版を放送予定。
☆関根梓関連アカウント
twitter(@arai_manami_ao)
Instagram(sekine_azusa)
☆アップアップガールズ関連サイト
アップアップガールズ(仮)公式サイト
http://www.upupgirlskakkokari.com/
アップアップガールズ公式Twitter
https://twitter.com/uugirlsofficial
アップアップガールズ公式Instagram
https://www.instagram.com/upupgirlsofficial/
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