名店「満来」の味を受け継ぐ、ホッと安らぐような一杯がここにある らあめん 大安(東京・八王子)【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第33回
2020年11月02日 12時00分更新
今回のオスス麺は、八王子駅南口からすぐの裏道にある超人気店「らあめん 大安」。
新宿にある老舗ラーメン店「らあめん 満来」で修業されたご主人が独立し、2010年7月8日にオープンさせたこのお店。
駅近でありながら路地裏の人通りが少ない立地にオープンしたので、オープン当初は「大丈夫かな?」と思っていましたが、清潔感のある明るい店内、アットホームで和やかな雰囲気で美味しいラーメンを食べられるという噂は徐々に広まっていき、今では行列必至の八王子を代表する人気店となりました。
ラーメンの味もメニュー構成も「満来」を踏襲したものとなっているので、「満来」ファンの人にとっても「同じ系統の味を八王子で食べられる」と喜ばれているようです。
豚と鶏ガラを4~5時間かけてじっくり煮出すというスープは、出汁の旨味がギューっと詰まっていて、ほのかな甘味と優しい醤油感のあるシンプルで素朴なホッと安らぐよう味わい。単にあっさりでは無くラーメンらしいこってり感もしっかりあり、これが五臓六腑に染み渡るような感じで堪らない。
中太平打ちの自家製麺は手揉み感があるもの。ピロピロした口当たりでプリっとした後にモチモチした弾力が楽しめるような食感で、粉の味とスープの味とが見事にマッチしています。
分厚いチャーシューは国産豚の肩ロースを使用し、ホロリと柔らかで味は強く無いけれど旨味のしっかりしたもので、スープが優しい味だからこそ分厚いチャーシューもしつこく感じずに美味しく食べる事が出来ます。
「ざるらあめん」は、スープ自体は変わらず、やや醤油ダレが濃いめに出て甘味と強めの酸味が加えられ、一味でピリッとした辛味も加えています。
ラーメンよりこってり感がアップしながらも酸味を効かせる事で、コクがありながらもさっぱりした仕上がりになっています。
「納豆らあめん」と「納豆ざる」は、新宿の「満来」時代に賄いとして食べていたものが商品化されたとの話。
納豆と玉子を混ぜ合わせたフワフワなものがスープを覆っていて、出汁の旨味がたっぷり滲み出た優しいスープと納豆の旨味と風味が絶妙にマッチ。独特なんだけど病み付きになる味わいで、これしか食べない常連さんもいるというハマると抜け出せなくなる逸品。
毎日限定5食程度しか提供しないという超レアなメニューが、この「チャーシューめん」。
開店前から並んでようやく食べる事が出来るこの「チャーシューめん」は、“肉の山”とでも言いたくなるような凄いインパクトのあるビジュアルで、もはや麺を食べに来ているのか、チャーシューを食べに来ているのかわからなくなる程。
厚さ2~4cm位ありそうな肉の塊がゴロゴロしていて1kg近くあるんじゃないかって位ですが、ホロリとほぐれるような感じの柔らかさで、味付けは穏やかながら肉の旨味がしっかりしているので、これだけのボリュームがありながらも飽きる事無く食べる事が出来ます!
ただ、私が今まで食べたチャーシューメンの中で間違いなく一番のボリュームで、かなりお腹パンパンになったので、少食の方にはオススメ出来ません。
「バター」をトッピングすると、その特有の風味とコクで、じんわりと優しいスープに厚みをつけてくれてクセになる味わい。
「らあめん(小)」は、オープン当初は無かった一杯。通常サイズの「らあめん」は麺量が300gと多くて食べきれない人も居る事から、お客のニーズに応えてオープンから1年が経った頃に提供を開始したハーフサイズのメニュー。麺量150gと一般的なラーメンと同じ量で価格も抑えられているので、気軽に手軽に食べる事が出来ます。
豚の出汁が滲み出た奥深い旨味を堪能でき、どこか懐かしく感じるような馴染み易さのあるラーメンと、10年経っても変わらない清潔感のあるお店とアットホームな雰囲気で、沢山のお客さんを虜にするオススメのお店です。
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店にご確認ください。
ZATSU
2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。
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