容量10~150kVA、Class1の切替安定性を維持しつつ「電源効率最大99%」を実現するECOnversion搭載
シュナイダー、エッジ/製造現場も狙う小型三相UPS「Galaxy VS」発売
2020年10月05日 11時00分更新
シュナイダーエレクトリックは2020年10月5日、三相UPSの新製品「Galaxy VS」の国内販売開始を発表した。3種類のモデルで10~150kVAの出力容量に対応。省スペース設計により、中小規模データセンターやオフィス設備、製造業の生産現場などに適した製品となる。また独自技術を採用した運転モード「ECOnversion(イーコンバージョン)」により、Class 1の電源切替安定性を維持しながら、最大99%の電源効率で運用できる。
シュナイダーでは、2018年に大規模データセンター向けの大型三相UPS「Galaxy VX」(300~1500kVA)シリーズを国内発売している。このほか海外市場ではすでに、中型の「Galxy VM」(160~1000kVA)、小型のGalaxy VSも提供しており、今回はこのGalaxy VSが国内でも発売されることになった。
Galaxy VSは、1ラック内にバッテリーを内蔵する2モデルと、バッテリーラックを外付けする1モデルの合計3モデルで構成される。バッテリー外付けモデルの場合は、バッテリーとして鉛電池よりも長寿命かつコンパクトなリチウムイオン電池を選択することができる。
同製品の大きな特徴の1つが、UPSで一般的なダブルコンバージョン(常時インバーター)方式と同等の電源安定性(IEC62040-3 Class 1)を実現しつつ、さらに電源効率を高めたECOnversion方式が利用できることだ。Galaxy VSでは、ダブルコンバージョンモードでも最大97%の高い変換効率となっているが、独自特許技術のECOnversionモードではそれよりもさらに高効率な「最大99.1%」の電源効率を実現できるという。
そのほかにも、従来機種(Smart-UPS VT)比で最大容量を5倍にしながら設置面積はほぼ同等(1.25倍)に抑えた省スペース設計、モジュラー設計によるメンテナンス性と故障時平均復旧時間(MTTR)の短縮、クラウド型DCIM「EcoStruxture IT」対応によるリモートからの運用監視機能といった特徴を持つ。
国内提供開始は11月上旬の予定。シュナイダーではGalaxy VSの適用先として、従来型の企業内オンプレミス設備や中小規模データセンターのサーバーバックアップ用途にとどまらず、“IIoT(インダストリアルIoT)化”が進む製造業の現場においてもIT機器や生産設備の電源をサポートするとしている。