●ついにFacebookが悲鳴を上げた
そしてiOS 14では、更なる厳しいプライバシーの仕組みが入ります。それは、ターゲティング広告などに利用されるユーザー識別子(IDFA)を取得する際、ユーザーに許可を取らなければならないというルールです。第三者がユーザーの行動を追跡する場合は通知が入ることになり、ユーザーが通知に対して許可を与えなければ、追跡を免れるということになります。
これに不満を露わにしたのがFacebookでした。広告ネットワークに相談なくポリシーを変更しようしている点を批判しており、これまで無料、広告費でまかなわれてきたウェブサイトやサービスの根本を覆す可能性を指摘しています。これとアップルが推進するプライバシー強化は、相反する事象だというわけです。
この「都度許可を取る」仕組みは、許可がもらえなければ広告配信に影響が出て、Facebookのような広告配信企業はもちろん、ウェブサイトの運営者の収益も毀損します。同時に、画面に「トラッキング許可を求めるボタン」がしょっちゅう表示されることは、ユーザー体験を損ねますし、ブランドのウェブサイトであれば悪い印象を与えてしまうことになります。
この許可を取る仕組みの導入は、iOS 14のリリース時ではなく、2021年以降に延期されました。しかし、アップルは後戻りするつもりはなさそうです。皆さんは、どう考えますか?
この連載の記事
-
第317回
Apple
アップル初のApple Parkでの開発者イベント、初公開の「Loop Building」とは -
第316回
Apple
「Mac Studio」アップルの多様すぎる接尾語について考える -
第315回
Apple
アップル「Mac Studio」登場で生じる、ラインアップへの疑問 -
第152回
Apple
アップル「MacBook Pro」ポート増加は敗北なのか -
第151回
Apple
iPhone分解アートと、Appleが目指す未来 -
第150回
Apple
アップル新型「MacBook Pro」どの構成で買うべきか -
第149回
iPhone
アップル「iPhone 13」4つの魅力 -
第148回
iPhone
アップルiPhoneラインナップから浮かび上がる2つのこと -
第147回
iPhone
アップル製品ラッシュふたたび? -
第146回
iPhone
アップルはiOS 15で「時間の支配権」をユーザーの手に取り戻させようとしている -
第145回
Apple
アップル新型「iMac」驚きの電源 - この連載の一覧へ