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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第111回

アップル新型iMac テレワーク向けの魅力的なデスクトップ

2020年08月25日 16時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●なにがメジャーアップデートなのか?

 パフォーマンスの正常進化を遂げている2020年モデルのiMacですが、アップルはこれをメジャーアップデートとしています。その理由は、アーキテクチャがついに、T2ベースに置き換えられた点です。

 T2セキュリティチップはその名の通り、ブートやストレージなどのセキュリティを強化するために用いられており、A10 Fusionがベースとされています。このチップによって、システム管理コントローラー、ストレージコントローラーなど、Macの根幹を管理するほか、ストレージに保存されるデータは、その場で暗号化。ディスクが取り出されたり、Mac以外からアクセスしようとされたときも、データを保護することができます。

 このT2チップが入ったことで、iMac 27インチモデルからHDDやFusionドライブを備えるオプションがなくなり、SSDのみのラインアップとなりました。裏を返せば、これまではHDDのモデルがあったからT2チップのセキュリティの恩恵に授かれなかった、と言うこともできます。

 今回、実は21.5インチモデルもアップデートされ、Retina 4KモデルはSSDが標準となりました。しかしT2チップは入っておらず、オプションで安価で容量の大きいHDDや、フラッシュストレージとHDDを組み合わせたFusionドライブを選択することもできます。そのため21.5インチモデルは、メジャーバージョンアップとはならなかったのです。

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