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14万円台とアシストスーツの中ではかなりリーズナブルな価格を実現、月々3500円からの購入も可能

驚きの楽さ、人工筋肉で中腰の作業や重い荷物を持ち運ぶ際の腰の負担を軽減する「マッスルスーツ Every」を装着しデスクトップPCを持ち上げてみた

2020年08月12日 17時00分更新

文● 八尋 編集●ASCII

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「マッスルスーツ Every」

 アスキー編集部で働いていると、おそらく一般の方と比べて何倍もの頻度でデスクトップパソコンを持ち上げる。試用機が届き、撮影のためにスタジオに持ち運び、ベンチマークのために、さらにベンチ用の席に持ち運ぶ。

 そんな中、年々不安になってきているのが腰痛だ。荷物置き場にあるデスクトップパソコンをかがんだ状態で持ち上げて運ぶので、結構腰に負荷がかかっていると思われるし、いつギックリといくかもわからない。しかも、場合によっては2~3台のデスクトップを台車に積んで一気に運ぶこともある。

 腰痛になると、座り仕事にも支障が出るし、なにより仕事が終わった後のゲームプレイも長時間しづらくなってしまう。そんな中、イノフィスというアシストスーツを開発・販売しているメーカーから、「マッスルスーツ Every」について紹介してもらう機会があった。

 マッスルスーツ Everyは、ダウンタウンの浜田 雅功さんが出演したCMが話題になったので、しっているけど、どんな製品なのかわからないという人も少なくないだろう。本製品は、空気圧を利用した人工筋肉により、重い荷物を持ったり、かがんで作業するときの負担を軽減してくれるのが特徴のアシストスーツだ。

 
 

 駆動源となる「McKibben」と呼ばれる人工筋肉は、ゴムチューブをポリエステルモノフィラメントのメッシュで包み、両端を金属で固く止めただけという単純な構造ながら、最大補助力25.5kgfを実現している。モーターなどの電気を使った駆動ではないので、充電なども必要なく雨が降る外などでも使えるのが魅力となっている。

 背中部分にある「背中フレーム」と、太ももの上にくる「ももフレーム」、その両者をつなぐ「回転軸」で構成されており、人工筋肉の上端を背中フレーム上部に固定し、下端に接続したワイヤーを回転軸に固定。人工筋肉の収縮によってワイヤーが引っ張られることで背中フレームが回転軸回りに回転し、回転軸に固定されたももフレームが反対方向に回転することで、ももを支点にして上半身を起こしてくれるという仕組みになっている。

 今回実際に着用して、段ボールに梱包されたデスクトップパソコンを持ち運んでみた。まずデスクトップパソコンを持つ前だが、中腰の態勢がすごく楽。重い荷物を持つことにフォーカスが集まりがちなアシストスーツだが、マッスルスーツ Everyの場合は中腰の状態が続く作業の負荷も軽減してくれると思う。

マッスルスーツ Everyを装着したところ

 加えて、中腰の状態で重いものを持ち上げる瞬間がとても楽。持ち上げてしまえば腰はまっすぐ伸びて、腕の力だけで持つことになるので、さほどマッスルスーツ Everyのパワーは使えなくなるが、中腰で重い荷物をつかむ、持ち上げるまでの間の腰の負担は、かなり軽減されているのが実感できた。デスクトップパソコンを中腰で持つというのは、普段であればかなり腰に負荷がかかるのだが、マッスルスーツ Everyの人工筋肉が、その腰の負担を肩代わりしてくれている感じ。持ち上げて背筋が伸びるまでに、いつものように「よっこいしょ、いててて」とならなかったのには驚いた。

かがんで持ち上げる瞬間、この状態のときに一番楽さを感じる

 また、本製品を背負ってベルトを締めて人工筋肉に空気を入れ、太もも上にももフレームを付ければ準備完了と、装着が楽なのも特徴。加えて、ももフレームは横にずらして外すことができるので、ちょっと5分休憩などの際は、すべて取り外さずにももフレームだけずらして休憩するといったことも可能だ。

 ラインアップは、ももとパッドの間にゆとりがあり、歩きやすいタイプの「ソフトフィット」、パッドがももに密着し、少しかがんだ状態からでも補助力がはたらく「タイトフィット」を用意している。重いものを持つ作業が多い人はソフトフィット、中腰での作業が多い人はタイトフィットがオススメとのことだ。

 なお、マッスルスーツ Everyは持ち上げる際の負荷を軽減してくれたり、中腰の状態が楽だったりはするが、持ち上げる腕の力が楽になるというわけではないので、普段持てないような重いものが持てるといったような効果はない。あくまで、使用していない状態で持ち運べる重さの物を、より腰の負荷を軽減して持てるという製品なので、そこは注意が必要だ。

 モーターやバッテリー駆動の製品の価格はだいたい50万円~100万円くらいのなか、マッスルスーツ Everyの価格は14万9600円となっており、アシストスーツの中ではかなりリーズナブルな価格なのも魅力の1つ。個人で買うとなると高額であることに変わりはないものの、仕事で重い荷物を日常的に持つ、中腰での作業が多いといった場合に、長期的に使うのであれば、個人であっても十分に購入を検討できる価格に収まっていると思う。

 加えて、分割手数料無料で月々3500円からの購入も可能。1度に15万円弱支払うのはしんどいという人は、こちらを利用するのもありだ。

 マッスルスーツ Everyは、オンラインだけでなく、家電量販店などでも販売している。中には展示されていたり、実際に装着を試したりできるとのことなので、実物がみてみたい、実際に装着したうえで検討したいという人は、コチラから店舗をチェックして、実際に装着できるかどうかは、問い合わせてみてほしい。

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