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製品の試し置きができるサンワサプライの体験型サービス

狭い自室にゲーミングチェアが置けるか、「SANWA AR」で試してみる

2020年08月14日 10時00分更新

文● 阿部 編集●ASCII

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腰を痛めてゲーミングチェア購入を検討したが……

 テレワークが始まって以降、筆者はお気に入りの座椅子でずっと仕事をしてきたのですが、先日とうとう腰を痛めてしまいました。痛む腰をさすりながら考えたのは、以前からひそかに計画していたゲーミングチェアの購入です。

 編集部ではゲーミングチェアを仕事用の椅子として使っている方も多くいるわけですが、それはなぜか。

 ひとえに、ゲーミングチェアが長時間座ることを想定した製品だからでしょう。ゲーミングチェアは、長時間のゲームはもちろんパソコン作業でも疲れにくいように設計されてます。長時間のゲームプレーで同じ態勢が続いても、人間工学に基づいたデザインが身体への負担を軽減して快適な座り心地を与えてくれる。「ゲームプレー」の部分を「仕事」に置き換えて考えてみれば、ゲーミングチェアが仕事に適するアイテムであることは自明の理です。

 しかし、問題がひとつ。筆者の家はとても狭いのです。部屋を片付ければよいという問題ではなく単純に面積が足りるかが危うい。よしんば置けたとしても、ゲーミングチェアが部屋を占領するような事態になっては困ります。

 ゲーミングチェアのサイズを調べて、頭の中に大きさを思い浮かべながら設置場所の幅や面積を測ってみてもいまいちピンときません。猛威をふるう新型コロナの影響で外出自粛が叫ばれるなか、量販店に行って実物を見るというのも何となく気が引けます。

 さてどうしたものか。比較してリーズナブルなモデルもあるとはいえ、ゲーミングチェアの値段は安いとはいえません。勢いで購入して、結果使えず、妻を怒らせるような事態になったら最悪です。

 と、そんな具合にひとりでモヤモヤ悩んでいたとき、以前こんなリリース記事を書いたのを思い出しました。

 関連記事:サンワ、スマホのカメラを使って製品の試し置きができる「SANWA AR」

ARで製品の試し置きができる体験型サービスが楽しい

SANWA AR

 ARとは「拡張現実(Augmented Reality)」の略。現実世界の情報にデジタル情報を重ねて表現することで、実際にはないものをまるで目の前にあるかのように、ディスプレー上で表示できる技術を指します。

 SANWA ARは、スマホやタブレットのカメラを通して、3Dモデル化したサンワサプライ製品を部屋やオフィスに配置できるサービス。まるで実物があるかのようにスマホ画面に3Dモデルが映るので、製品が自分の部屋に合うか簡単に「試し置き」ができるというものです。専用アプリのインストールなども不要で、スマホのブラウザーから無料で利用可能です。

 確か、このサービスでAR表示できる製品にゲーミングチェアがあったはず……。これを使えば、買う買わないは別にしても、自室にゲーミングチェアを置いた場合のシミュレーションができるのでは……。

ゲーミングチェア「SNC-L18GY」
「AR」を試すをタップするとARモードに移行します

 思い立ったら試してみないわけにはいきません。さっそくSANWA ARのページにアクセスしてみると、ありました。サンワサプライが販売しているゲーミングチェア「SNC-L18GY」がAR表示に対応しています。公式ウェブサイトのガイドによれば、製品を選択後にARモードが表示されたら、床を中心にして空間を認識させる必要があるとのこと。

床を映しながらゆっくりと

カメラを動かしていると……

 SNC-L18GYを選択して、ARモードを表示。床を映しつつカメラを四方へ動かしていると……

SNC-L18GYの3Dモデルが生えました

 にゅっと床から生えるように、SNC-L18GYの3Dモデルが生成されました。

3Dモデルは場所や向きを変えられます

縮小・拡大も可能

カメラ位置を変えても3Dモデルは消えない

 3Dモデルは設置したい場所へ移動させられるほか、設置したい向きへの回転や拡大・縮小も可能です。画角が変わっても、カメラが塞がったり空間を認識した範囲から大きく外れない限り3Dモデルはカメラを通して存在し続けます。しかも、うまく空間を認識していれば、机などの障害物をすり抜けてしまうこともありません。

3Dモデル単体でも回転と縮小・拡大が可能

 なるほど。確かにこのサービスを使えば、多少大きさは異なるかもしれないにしても、製品を置いた場合のシミュレーションができるやもしれません。

タブレット収納保管庫「CAI-CAB56W」

ディスプレースタンド「CR-PL102SCBK」

 そのほかの対応製品であるタブレット収納保管庫「CAI-CAB56W」は扉の開閉状態、ディスプレースタンド「CR-PL102SCBK」は高さを最高/最低にした場合など、生成する3Dモデルの形状も選択可能なので、さまざまな状況下でのシミュレーションができるといってよいでしょう。

 そしてなにより、3Dモデルをグリグリ動かしたり、縮小・拡大して遊んでみたりと、触っているだけで単純に楽しいという感想も付け加えておきます。

対応製品の少なさや動作環境がネックか
今後のアップデートに期待

現時点で、対応するのは3製品のみ

 ただ残念なのは、SANWA ARの対応製品が上記の3製品しかないこと。本サービスがリリースされたのは今年の6月25日ですが、その時点での対応製品はゲーミングチェア、タブレット収納保管庫、ディスプレースタンドの3製品のみで、現在も変わっていません。サイズが同程度の別モデルに関しては、対応製品で代用できなくもないですが、やはり試せる製品が増えるに越したことはありません。

 また、本サービスはiOSでの利用を推奨しています。対応OSにAndroid 7.0以降と記載はありますが、一部の機器では正しく動作しない場合があるとのこと。筆者は手持ちのiPhone 8で問題なく使用できましたが、Androidユーザーの方は3Dモデルが正常に表示されないといった可能性を考慮しておくべきでしょう。

 上記の2点については、今後のアップデートに期待したいところです。

 さて、肝心の試し置きの成果ですが、「置けなくはないが、やはり今の自室にゲーミングチェアは厳しい」という結果になりました。しかし、冒頭で述べた、勢いで購入してしまったが使えない、という最悪の結果を免れただけでもSANWA ARを利用した意味はあったといえます。

 もし、自室にそれなりの広さがあって、ゲーミングチェアやディスプレースタンドの購入を検討している人がいれば、一旦落ち着いてSANWA ARを利用してみてはいかがでしょうか? 3Dモデルを設置してみることで、思いもよらなかった発見があるかもしれませんよ?

 筆者もこの先、もっと広い家に引っ越すかもしれませんし、新型コロナが収まれば仕事場が編集部に戻るかもしれません。いつになるかは分かりませんが、その時がきたらもう一度SANWA ARでシミュレーションをしてみようかな。

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