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MacのCPU変更がついに発表! 「WWDC 2020」特集 第12回

アップルのAirPodsアップデートに興奮した #WWDC20

2020年06月25日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●AirPods Proに空間オーディオ技術

 もう一つのアップデートはAirPods Proのみではありますが、「空間オーディオ」への対応です。これによって、AirPods Proは、5.1ch、或いは7.1chのサラウンドをサポートすることになります。

 空間オーディオ(Spatial Audio)というフレーズは最近のアップル製品によく登場します。iPhoneやiPad、MacBookシリーズで、あたかも正面以外にスピーカーが置いてあるように、音が回り込んできて聞こえてくるような体験をもたらすスピーカーの仕組みです。

 筆者は特別この仕組みに興味があり、ブリーフィングで詳しく聞くようにしており、それによれば「サイコアコースティック」という技術を用いているとのことでした。音が聞こえてくる場所をソースから分類し、左右の分配や遅延などを利用して、音が聞こえてくる方向を人間に誤認させるテクニック。これによって、2つしかないスピーカーでも、正面、真横、後方から音が来ているように聞こえるのです。

 これをAirPods Proに搭載したというのが、今回のアップデートでした。

 AirPodsには加速度センサーが搭載されており、デバイスと両耳のAirPods Proの位置関係を把握して、音が聞こえてくる位置の関係性を相対的に保つ仕組みも備わりました。

 たとえばiPadで映画を見ているとき、首だけが動いた場合、iPadを正面とした音の位置は固定されます。そのため左を向けば、右耳が音の正面になるというわけです。

 一方、頭の位置を変えずにiPadを左にずらした場合、音の正面は左耳寄りに移動し、音場全体が左方向に移動するというわけです。iPadを持って左の方に歩いた場合でも、音場がそのままついてくることになります。

 このように、空間オーディオを実現するだけでなく、加速度センサーを使ったテクニックは、映画やゲームはもちろん、AR空間における音を使った体験の構築にとっても、非常に強力な武器となります。

 

筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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