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3倍の売れ行き示すものも

外出自粛の中、好調な売れ行き示す「在宅家電」、各社の動向をまとめる

2020年05月26日 11時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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隠れた人気商品、ボタン電池やコンビニのコピー機

 番外編として、電機メーカー各社の隠れた人気商品も紹介しておこう。

 東芝ライフスタイルでは、アルカリボタン電池の販売実績が4月には前年同月比5倍以上に達したという。

 理由は、体温計への利用だ。「新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、メーカーが体温計を増産したり、検温を義務づけたりする企業や小中学校が多く、その結果、検温機会が増え、電池の需要が高まっている」とする。また、一日の何回も測定したり、多くの人を検温したりするため、ボタン電池の消費が激しく、電池の交換需要も高まっているようだ。

 一部店舗では、アルカリボタン電池が品薄になっているところもあるが、同社では、6月には、4月の約5割増の生産を見込み、品薄に対応する考えだ。

 コンビニエンスストアに設置されているマルチコピー機の利用も増加している。ローソンやファミリーマートなど、全国約3万店のコンビニにマルチコピー機を設置し、この分野で最大シェアを持つシャープによると、マルチコピー機の4月の利用状況は、前年同月比で1.3倍強(金額ベース)になっているという。PCやスマホを使って、文書ファイルや画像ファイルをクラウド上にアップロードし、コンビニに設置したマルチコピー機で、プリントアウトができるサービスを提供。「在宅勤務の増加によって、仕事に必要な書類などをプリントするニーズが高まっていることが、伸長の背景にある」と分析している。

食器用洗剤で洗えるarrowsは、除菌やお風呂使用も

 富士通コネクテッドテクノロジーズのスマホ「arrowsシリーズ」は、防水機能を生かし、本体を泡タイプのハンドソープや液体タイプの食器用洗剤で洗える点が注目されている。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、スマホを洗って、清潔にしておきたいというニーズが生まれており、企業においては、社員がスマホを共有して利用する環境において、衛生面から洗いたいという需要にも対応できる。感染が広がったクルーズ船の環境調査では、まくらや机、TVリモコン、椅子の取っ手とともに、電話の受話器からもウイルスの遺伝子が検出されたと報告されており、これをもとにすれば、スマホを複数の人で利用する場合には注意が必要だといえるだろう。arrowsシリーズでは、市販の「アルコール(エタノール)消毒液」や「アルコールタイプ(エタノール)のウェットティッシュ」でも本体を拭くことが可能であり、手軽に除菌ができる。

 また、お風呂のなかで、SNSやメールをしたり、動画を見たりといったように、家庭内でくつろぐためのツールとしても、arrowsシリーズの防水性能は生かされている。 ちなみに、NTTドコモが7月に発売を予定している5G対応のスマホ「Arrows 5G」も、「洗えるスマホ」になっている。

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