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時計デザインの基本文法を超えた「Eco-Drive Riiiver」デザイン

2020年05月22日 10時00分更新

文● 渋谷ヤスヒト 編集●飯島恵里子/ASCII

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話題を集めたEco-Drive Riiiverのファーストモデル

2. 操作性にも「基本文法」がある

 では視認性の次に大切な、操作性についての時計デザインの「基本文法」とはなんだろうか。それは実は、視認性に関する針やインデックスの「基本文法」と、基本的には変わらない。

 具体的にはまず「与えられた役割にふさわしい、ひと目でその役割が理解できる、最適な大きさ、形、色に」にデザインする、ということだ。

 時計の操作、特にアナログ針式の時計の操作は、リュウズとプッシュボタンで行うもの。こうした部分のそれぞれの形や大きさを最適化し、さらに、色を明確に変えることで、時計のユーザーは時刻合わせや機能の切り替えなどが快適、確実にできる。

新デザインモデルは、ベゼルのラインと2時位置のプッシュボタンが同系色だ

 これに加えて、針やインデックスや文字盤と違い、人の指で直に触れて操作するものだけに、触れたとき、操作したときの快適な感触も大切になる。この「快適な操作感」も「機能にふさわしい、機能がすぐにわかる最適な大きさ、形、色」とともに、操作性に関する時計デザインの「基本文法」だ。

3. 審美性=美しさにも「基本文法」が

 では、時計に求められる審美性、つまり「美しさ」に関しするデザインの「基本文法」は何だろうか。

 それはデザインの美しさ。具体的に言えば、文字盤からケース、時計によってはブレスレットにまで及ぶ「幾何学的な美しさ」「幾何学的なバランスの完璧さ」だ。人には美意識があり、モノを選ぶとき、多くの人はこの美意識をもっとも重視して選ぶもの。だからモノの機能がいくら優れていても、幾何学的なバランスが崩れていると、人は好感を持つことはまずない。

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