RINK PITCH 2020レポート
呼吸器疾患解決、次世代電子顕微鏡、ひも酵母ドリンクなど、再生・細胞医療ベンチャーが集ったピッチ大会
2020年04月09日 16時00分更新
革新的分離技術「AMATAR」でほしい細胞だけを無傷で取り出す
株式会社AFIテクノロジーは、独自のマイクロ制御技術「AMATAR」を用いた細胞分離・検出装置の製造・販売をしている。独自技術AMATARは、電気特性解析とマイクロ流体制御技術を用いることで、多様な成分を含むサンプルから混在する微生物を分離・検出できるのが特徴だ。この技術を搭載した製品として、微生物汚染リスクモニタリングシステム「ELESTA PixeeMo(エレスタ ピクシーモ)」を化粧品メーカー、食品メーカー向けに販売。また再生医療向けに細胞の連続分離装置を開発し、2021年春に販売を開始する予定だ。
固形がんに効くCAR-T細胞療法を開発
ノイルイミューン・バイオテック株式会社は、独自のPRIME技術を用いた固形がんに対するCAR-T細胞療法を開発している。CAR-T細胞療法は血液がんには非常に効果が高いが、固形がんでは有効性が示せていない。その原因は、投与したCAR-T細胞が固形がんのある場所まで到達することが難しく、また到達した固形がんの組織には複数の抗原が存在し、一種類の抗原を標的としても効果がないからだ。同社は、独自のPRIME技術により、高い生存率と増殖機能をもち、集積してがん細胞を破壊するCAR-T細胞療法を開発。現在、複数の製薬会社と提携し、CAR-T細胞療法の共同開発を進めている。
iPS細胞から目的細胞への分化時間を劇的に短縮
Elixirgen Scientific,Inc.は、iPS細胞から目的細胞を高速に分化させる高速分化誘導試薬キットと文化サービスを提供している。iPS細胞からの分化誘導は通常1~2ヵ月かかるところ、同社の転写因子を用いた細胞分化誘導技術(Quick-Tissue技術)を用いると7日に短縮できる。この技術を用いた製品/サービスとして、高速分化誘導試薬キット、凍結分化細胞キット、分化細胞生産サービス、分化誘導法開発サービスの4つを提供している。
ALS創薬に活用できる運動神経オルガノイド
株式会社Jiksak Bioengineeringは、神経オルガノイドのコア技術で創薬や食品開発を支援するバイオ系スタートアップ。ALSをはじめとする神経筋疾患に対する創薬に向けて、体内に類似した長い軸索束の作製技術を活用した神経オルガノイドを開発。製薬・食品企業へのオルガノイド販売、技術のライセンス事業を展開している。

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