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見た目も美しすぎる上質トリプルスープがウマい! 入鹿TOKYO(東京/東久留米)【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第5回

2020年04月06日 12時00分更新

文● ZATSU 編集●ラーメンWalker

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 ミシュランガイドにビブグルマンが導入されて以来、今まで無縁だと思われていたラーメン店とミシュランガイドとの関係が変わり、ここ数年ではビブグルマン掲載だけではなく星を獲るお店も出てきました。
 
 東京の武蔵野・多摩地区からはまだミシュランガイドに掲載されたラーメン店は出ていませんが、こういうお店がミシュランガイドに掲載される可能性があるのかな? と思わせるようなお店が、今回紹介する「入鹿TOKYO」。

 「AFURI」「凪」「一燈」等、名だたる店で修業された方が独立し、満を持して昨年オープンさせた新店で、既に人気が定着して行列が出来るようになっています。
 
 カウンターのみの店内ですが席間が広めでゆったり感があり、和風な作りで清潔感のある明るい雰囲気で、ご主人を始め店員さんも丁寧で心配りのある接客が印象的です。

 暖簾にも掲げられているお店の看板メニューである「柚子塩らぁ麺」は、名古屋コーチン・大山鶏等の鶏スープ、ムール貝スープ、伊勢海老スープのトリプルスープを使用した無化調のもので、出汁の旨味を存分に感じさせ、そこにふんわりと柚子の風味が薫る優しくも一体感のある味わい。
 
 塩ラーメンの持つシャープなイメージとは全く違った、出汁の味を活かしたやわらかなもので、塩ダレの持つ魚介の味わいがスープとの相乗効果を生み出して、穏やかながら抜群の美味しさに仕上がっています!

 麺は切り刃24番の中加水細麺で、熟成感のある食感と全粒粉ならではの風味を楽しむことが出来ます。

 

 看板メニューの「柚子塩らぁ麺」は勿論ですが、個人的にイチオシなのが後から加わった新メニューの「ポルチーニ醤油らぁ麺(画像は煮玉子付)」。
 
 スープのベースは「柚子塩らぁ麺」と同じトリプルスープながらも、全く違った表情を見せてくれます。
 
 地鶏の持つふくよかで力強い旨味を余すこと無く感じられるもので、醤油と出汁とが互いに互いを引き立て合い、「トリュフ」「松茸」と並ぶ三大キノコの一つである「ポルチーニ」の香りを鶏油に移しこんだオリジナル香味油が鼻孔をくすぐり、食欲を掻き立ててくれます。
 
 これだけでも最高級な美味しさを感じさせてくれるのに、味変アイテムとしてこれまた三大キノコの一つ「トリュフ」を使った黒トリュフペーストが添えられていて、それを溶かし込むと全く違った風味に変化します!ポルチーニからトリュフという、贅沢な味変が出来る超贅沢なスープは本当に格別!

 麺は、「塩らぁ麺」とは違った切り刃22番の中細ストレートで、優しい食感としなやかな啜り心地が特徴的。

 どちらのラーメンにも豚肩ロースと鶏ムネの真空低温調理チャーシューがのり、豚はレア感のある食感と凝縮された肉の旨味を楽しめ、特徴の出しにくい鶏ムネは柚子果汁に一晩漬け込む事によって、ふわっと柚子の薫るオリジナリティのある鶏チャーシューに仕上がっているのが素晴らしい!

 「意識高い系ラーメン」という言葉を最近耳にする事がよくありますが、ここは意識高い風な「演出」をするのでは無く、スープ・タレ・麺・香味油・トッピング・雰囲気・接客、全てに於いて本当に最高レベルと言える上質なもので、その美味しさと心地好さを存分に堪能してもらいたいオススメのお店です♪

ZATSU

2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。 武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。 「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。

本人ブログ(http://blog.livedoor.jp/zatsu_ke/

本人Twitter @zatsu_ke

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