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災害時の初動対応力の強化や業務効率化を目指す

神奈川県、消防との情報共有に「LINE WORKS」を導入

2020年03月30日 14時00分更新

文● ASCII

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神奈川県、県と消防が「LINE WORKS」で連携

 ワークスモバイルジャパンは3月30日、神奈川県が、災害発生時に県と県内消防本部が一丸となって県内の被災地を応援する「かながわ消防」の取り組みにおいて、初動対応力の強化に向け、ビジネス版LINE「LINE WORKS」を本格導入したと発表した。

 なお、今回の導入は、神奈川県とワークスモバイルジャパン、トランスコスモスが2019年8月28日に締結した「かながわ消防の初動対応力の強化に関する協定」に基づき同年10月より行なわれたLINE WORKSの試行運用を経て、本日からの本格運用開始を伴うもの。

 神奈川県では、単独の消防本部だけでは対応できない大規模災害が発生した際に、神奈川県と県内消防本部が一丸となって県内の被災地を応援するかながわ消防の取り組みを進めている。これまで、県および消防本部間での災害発生の伝達や被害状況の共有、応援部隊の調整等を電話・FAXで実施してきたが、電話・FAXでの情報共有は情報伝達が遅延する原因となっていた。そのため神奈川県と各消防本部がスムーズに情報共有でき、より迅速に救助活動や消火活動の開始ができる初動対応力の強化が求められていたという。

 このような背景から、神奈川県とワークスモバイルジャパン、トランスコスモスの3者はかながわ消防の初動対応力の強化に関する協定を締結し、課題抽出やLINE WORKS運用ルールの策定、意見交換会、災害を想定した検証会などを重ねてきた。

 2019年10月に上陸した台風19号に伴う災害時には、LINE WORKSの運用により、電話・FAXと比較し、被害状況等の情報共有速度が向上したほか、アンケート機能を用いた部隊状況の把握により、被災地に派遣する応援部隊を効率よくとりまとめることが可能となった。

 また、LINE WORKSの既読機能を活用することで、電話連絡は未読の消防本部のみに絞るなどの神奈川県職員や被災地職員の業務効率化にもつながったという。これらの成果により、本日からの本格運用開始に至った。

神奈川県における「LINE WORKS」を活用した消防広域応援体制

アンケートを活用し、応援要請の一斉配信・共有を実施

 黒岩祐治 神奈川県知事は、「LINE WORKSを使うことで、災害対策本部や、各消防本部とのやりとりがしやすくなり、既読がわかり、誰が見たのかということもわかる。電話やFAXの時代には、全員に一度に情報を伝えることが難しかったが、LINE WORKSのようなサービスはとても画期的だと思っています。また、LINE WORKSでは動画も送ることができ、情報共有がどんどんスムーズになっていきます。テクノロジーを活用してより良い状況を作っていきたいと考えています。」とコメントしている。

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