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週替わりギークス 第167回

新型コロナで漫画が無料公開 ピンチをチャンスに変えられるか

2020年03月31日 17時00分更新

文● 吉永龍樹 編集● 上代瑠偉/ASCII

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KADOKAWAは3月13日、児童書サイト「ヨメルバ」での無料公開作品を207タイトル新規追加すると発表。『マジック・ツリーハウス』『バッテリー』『魔女の宅急便』など、414作品が無料で読める。期間は4月5日まで。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大による政府からの休校要請を受け、小中高校などで臨時休校が広がっている。文部科学省が実施した調査によると、3月4日の時点では公立の小中高校の99%が休校措置を取っていたという。このような状況を踏まえ、さまざまな企業が休校支援サービスに乗り出しているのは皆さんもご存じではないだろうか?

 たとえば、各出版社は漫画や小説、ライトノベルなどの無料公開に踏み切っている。本コラムでは「各出版社が手がけるコンテンツが無料になった」というニュースそのものではなく、少し視点を変えて各出版社が無料公開の取り組みを発表した日時や、その反応に注目してみたい。

休校要請の表明からわずか1日6時間後に無料に

 まずは、各出版社が最初に無料公開を発表した日時を順に振り返っていこう。なお、メディア向けのニュースリリース発表と、編集部などのTwitter公式アカウント発表の両方がある場合は、発表日時が先だった方を採用した。

 安倍首相が全国一斉の休校要請を表明したのは2月27日の18時過ぎ。小学館の少年サンデー編集部が公式Twitterアカウントで、『ハヤテのごとく!』『史上最強の弟子ケンイチ』『結界師』の全巻を無料公開すると発表したのは、そのおよそ1日6時間後の2月29日0時6分。僕が調べた限りでは、これが各出版社の中でも最初の動きだったようだ。

 2月29日は土曜日なので、該当ツイートは金曜日が終わって間もなく投稿されたことになる。実際に編集者がツイートしているとしたら、かなりの深夜労働だが、これから週末と臨時休校を迎える子どもたちの余暇の受け皿として、これらの漫画は打ってつけだったと言えるだろう。

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