映画視聴には最適!
ゲームも思いのほか遊べる
続いて、21:9のディスプレーが活きるコンテンツについて改めて評価していきたい。
このディスプレ-をもっとも有効に生かせるのは、やはり動画視聴であろう。そこでプリインストールされている「Amazonプライムビデオ」などを使っていくつかの作品を視聴してみたのだが、映画は元々21:9比率(もしくはそれに近い比率)で作成されているものが多く、Xperia 8のディスプレーいっぱいに再生できるものが多いようだが、テレビに合わせて制作されているドラマやアニメなどは16:9比率のものが多く、視聴すると左右の黒枠が目立ってしまう。
またYouTubeなど投稿系・ライブ配信系の動画サービスは、そもそも21:9比率に対応したコンテンツが非常に少なく、ディスプレーを有効活用できない印象だ。そうしたことからXperia 8のディスプレーをフルに生かすなら、有料の映像配信サービスを利用するのがベストといえる。
続いて、スマートフォンの人気コンテンツの1つであるゲームもいくつか試してみた。先にも触れた通り、Xperia 8のチップセットはミドルクラス向けのSnapdragon 630で、ハイエンドスマートフォンと比べると性能が高くない。それゆえ通常の操作は十分快適ではあるものの、高性能が求められるゲームにはそれほど適している訳ではないとされている。
そこで「Call of Duty Mobile」「PUBG MOBILE」など、負荷が高いと思われるいくつかの3Dゲームをプレーしてみたが、ゲームによっては稀に処理落ちが発生することがあるとはいえ、ほとんどのゲームは快適にプレーすることができた。もちろんそれは、ハード性能に合わせてゲーム側がグラフィックの処理を落としているが故なので、高精細な映像でのゲームプレーは期待できないが、それでも21:9で横の視野が大きく広がるので、対戦ゲームなどにおいてはメリットになるだろう。
ただ残念なのは、Xpeira 1/5でプリインストールするなど積極的に連携している「フォートナイト」が非対応だったこと。ハード性能的にやむを得ない部分があったのかもしれないが、人気ゲームがプレーできないのはやはり惜しい。
21:9比率の写真や動画も簡単撮影
最後にカメラについても触れておきたい。Xperia 8は1200万画素の広角カメラと、800万画素で光学2倍相当の望遠カメラを搭載しており、Xperia 1/5と比べると性能は劣るものの、最近のミドルクラスのスマートフォンとしてはスタンダードな内容といえる。
そしてXperia 1/5にはない大きなメリットとなるのが、21:9比率の写真や動画を、通常のカメラアプリから撮影できることだ。Xperia 1/5で21:9比率の動画を撮影するには専用の「Cinema Pro」アプリを使う必要があったが、Xperia 8にはCinema Proが搭載されていない代わりに、通常のカメラアプリで「4:3」「16:9」「1:1」だけでなく、「21:9」の比率を選んで撮影ができる。
しかし、使っているカメラセンサーは同じなので、21:9で撮影する際は上下をカットする形となるようで、超広角撮影ができる訳ではない。また21:9比率のディスプレー自体が少ないことから、撮影した写真や映像を活用しづらいのも難点だ。とはいえ、Xperia 8の本体内で写真や動画を楽しむにはやはり21:9が一番しっくりくることから、ぜひ有効活用したいところだ。
【まとめ】低価格ながらコンテンツを楽しめる
総じて見ると、21:9を採用したXperia 8は低価格ながらも、やはりコンテンツを楽しむことにとてもマッチしたスマートフォンであることに間違いないと感じる。特に定額の映像配信サービスとは非常に相性がよいと感じるので、映画をどこでも楽しみたい人なら必携のスマートフォンとなるのではないだろうか。
「Xperia 8」の主なスペック | |
---|---|
メーカー | ソニーモバイルコミュニケーションズ |
ディスプレー | 6型液晶(21:9) |
画面解像度 | 2520×1080ドット |
サイズ | 幅69×奥行8.1×高さ158mm |
重量 | 約170g |
CPU | Snapdragon 630 2.2GHz+1.8GHz (オクタコア) |
メモリー | 4GB |
内蔵ストレージ | 64GB |
外部メモリー | microSDXC(最大512GB) |
OS | Android 9 |
FeliCa | ○ |
カメラ画素数 | アウト:約1200万画素(F値1.8) +約800万画素(F値2.4) /イン:約800万画素(F値2.0) |
ワンセグ/フルセグ | ×/× |
防水/防塵 | ○/○ |
バッテリー容量 | 2760mAh |
生体認証 | ○(指紋) |
連続通話時間 | 約1700分 |
連続待受時間 | 約580時間 |
USB端子 | USB Type-C |
カラバリ | ブラック、ホワイト、オレンジ、ブルー |
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