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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第174回

お手頃Xperia「Xperia 8」の21:9ディスプレーはどこまで有効活用できる?

2020年02月15日 12時00分更新

文● 佐野正弘 編集●ASCII

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映画視聴には最適!
ゲームも思いのほか遊べる

 続いて、21:9のディスプレーが活きるコンテンツについて改めて評価していきたい。

 このディスプレ-をもっとも有効に生かせるのは、やはり動画視聴であろう。そこでプリインストールされている「Amazonプライムビデオ」などを使っていくつかの作品を視聴してみたのだが、映画は元々21:9比率(もしくはそれに近い比率)で作成されているものが多く、Xperia 8のディスプレーいっぱいに再生できるものが多いようだが、テレビに合わせて制作されているドラマやアニメなどは16:9比率のものが多く、視聴すると左右の黒枠が目立ってしまう。

元々の比率が21:9の映画などは、Xperia 8で視聴するとしっくりくるサイズ感で快適に視聴できる

 またYouTubeなど投稿系・ライブ配信系の動画サービスは、そもそも21:9比率に対応したコンテンツが非常に少なく、ディスプレーを有効活用できない印象だ。そうしたことからXperia 8のディスプレーをフルに生かすなら、有料の映像配信サービスを利用するのがベストといえる。

 続いて、スマートフォンの人気コンテンツの1つであるゲームもいくつか試してみた。先にも触れた通り、Xperia 8のチップセットはミドルクラス向けのSnapdragon 630で、ハイエンドスマートフォンと比べると性能が高くない。それゆえ通常の操作は十分快適ではあるものの、高性能が求められるゲームにはそれほど適している訳ではないとされている。

 そこで「Call of Duty Mobile」「PUBG MOBILE」など、負荷が高いと思われるいくつかの3Dゲームをプレーしてみたが、ゲームによっては稀に処理落ちが発生することがあるとはいえ、ほとんどのゲームは快適にプレーすることができた。もちろんそれは、ハード性能に合わせてゲーム側がグラフィックの処理を落としているが故なので、高精細な映像でのゲームプレーは期待できないが、それでも21:9で横の視野が大きく広がるので、対戦ゲームなどにおいてはメリットになるだろう。

「Call of Duty Mobile」をプレーしてみたところ。チップセットの性能が高くないとはいえ、画質などを問わなければ大抵の3Dゲームは通常とそん色のないプレーが可能だ

 ただ残念なのは、Xpeira 1/5でプリインストールするなど積極的に連携している「フォートナイト」が非対応だったこと。ハード性能的にやむを得ない部分があったのかもしれないが、人気ゲームがプレーできないのはやはり惜しい。

Xperia 1/5にはプリインストールされている「フォートナイト」だが、Xperia 8では「非対応です」と表示されインストールできなかった

21:9比率の写真や動画も簡単撮影

 最後にカメラについても触れておきたい。Xperia 8は1200万画素の広角カメラと、800万画素で光学2倍相当の望遠カメラを搭載しており、Xperia 1/5と比べると性能は劣るものの、最近のミドルクラスのスマートフォンとしてはスタンダードな内容といえる。

カメラは1200万画素の広角カメラと800万画素の望遠カメラの2つ。この点もディスプレー同様、Xperia Aceと比べた場合の強みとなる

 そしてXperia 1/5にはない大きなメリットとなるのが、21:9比率の写真や動画を、通常のカメラアプリから撮影できることだ。Xperia 1/5で21:9比率の動画を撮影するには専用の「Cinema Pro」アプリを使う必要があったが、Xperia 8にはCinema Proが搭載されていない代わりに、通常のカメラアプリで「4:3」「16:9」「1:1」だけでなく、「21:9」の比率を選んで撮影ができる。

標準カメラアプリで21:9の写真や動画を撮影できるのはXperia 8の独自機能。画素数は落ちるがディスプレーにフィットした写真を手軽に撮影できるのはメリットだ

 しかし、使っているカメラセンサーは同じなので、21:9で撮影する際は上下をカットする形となるようで、超広角撮影ができる訳ではない。また21:9比率のディスプレー自体が少ないことから、撮影した写真や映像を活用しづらいのも難点だ。とはいえ、Xperia 8の本体内で写真や動画を楽しむにはやはり21:9が一番しっくりくることから、ぜひ有効活用したいところだ。

標準の4:3で撮影したところ

ほぼ同じ場所から21:9で撮影したところ。横幅が広いからと言って広角で撮影できる訳ではないのに注意が必要だ

【まとめ】低価格ながらコンテンツを楽しめる

 総じて見ると、21:9を採用したXperia 8は低価格ながらも、やはりコンテンツを楽しむことにとてもマッチしたスマートフォンであることに間違いないと感じる。特に定額の映像配信サービスとは非常に相性がよいと感じるので、映画をどこでも楽しみたい人なら必携のスマートフォンとなるのではないだろうか。

「Xperia 8」の主なスペック
メーカー ソニーモバイルコミュニケーションズ
ディスプレー 6型液晶(21:9)
画面解像度 2520×1080ドット
サイズ 幅69×奥行8.1×高さ158mm
重量 約170g
CPU Snapdragon 630 2.2GHz+1.8GHz
(オクタコア)
メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部メモリー microSDXC(最大512GB)
OS Android 9
FeliCa
カメラ画素数 アウト:約1200万画素(F値1.8)
 +約800万画素(F値2.4)
/イン:約800万画素(F値2.0)
ワンセグ/フルセグ ×/×
防水/防塵 ○/○
バッテリー容量 2760mAh
生体認証 ○(指紋)
連続通話時間 約1700分
連続待受時間 約580時間
USB端子 USB Type-C
カラバリ ブラック、ホワイト、オレンジ、ブルー

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