2月7日(ビジネスデー)~8日(ビジネス+一般公開)、千葉・幕張メッセにてアーケードゲームの展示会「ジャパンアミューズメントエキスポ2020」(JAEPO2020)が開催された。そんななか、KONAMIブースでは、昨年の「東京ゲームショウ2019」(TGS2019)に初めてコンセプトモデルを展示していた同社のeスポーツ向けを謳うブランド「ARESPEAR」(アレスピア)のデスクトップPCおよび周辺機器の展示も行なっていた。
同社は、昨年のTGS2019にて、eスポーツ向けのPCや周辺機器の製作・販売事業に参入する旨を発表。ARESPEARは、闘神アレスと、アレスが持つイメージの槍(スピア)を組み合わせた造語とのこと。
TGS2019では、デスクトップPCの参考展示が1台行なわれていたのみだったが、JAEPO2020ではスペックが異なる3モデルを発表。さらに、オリジナルのキーボード2機種と、ヘッドホンの試遊ができた。
ゲームを120fps以上で遊べるスペックと
高音質を実現するサウンドカードを搭載
展示スペースでは、同社を代表するリズムゲーム「BEAMANI」シリーズの新モデル「beatmania IIDX LIGHTNING MODEL」の環境を再現したデモ映像が流れていた。「beatmania IIDX LIGHTNING MODEL」は、120fpsの高フレームレートに対応するディスプレーを搭載。「ARESPEAR」のPCは、一般的な家庭用ゲーム機が出力可能な60fpsの2倍となる「beatmania IIDX LIGHTNING MODEL」同じ120fpsの表示が可能なスペックを有するという。
さらに、BEMANI Sound Team監修のサウンドカードを全機種に備え、ハイレゾオーディオ対応で奥行きのあるクリアなサウンドを再現。パンチのある明暗なベース音、臨場感のあるサウンドを提供するヘッドホンアンプを搭載するとしている。
PCのスペックは、「ARESPEAR C700」が、CPUにIntel「Core i7 9700」(8コア/8スレッド、3~4.7GHz)、ビデオカードにNVIDIA「GeForce RTX 2070 SUPER」を搭載し、NVMe対応の512GB SSDと1TB HDDに16GBメモリーを備える。CPU冷却は水冷。「ARESPEAR C700+」は、展示ボードを見る限り、スペックは「ARESPEAR C700」と同じだが、サイドパネルがブランドのロゴの透かしが入った、透明のガラスパネルになっており、ブルーのライトが映える仕様になっている。
一方、「ARESPEAR C300」は、CPUがIntel「Core i5-9400F」(6コア/6スレッド、2.9~4.1GHz)、ビデオカードがNVIDIA「GeForce GTX 1650」、ストレージがNVMe対応の512GB SSDのみ、8GBメモリーを備える。CPUの冷却は空冷。「ARESPEAR C700」と「ARESPEAR C700+」は、CPUとビデオカードの構成が、ほぼ現行のPCゲームがフルHDなら120fps以上で遊べる余裕のあるスペック。
「ARESPEAR C300」は、ゲームによってはフルHDで120fps前後をキープでき、ほとんどのPCゲームが60fps以上で動作するややコスパよりの性能といったところだ。価格はまだ明らかになっていないが、いずれも7.1ch 192kHz/24-bitのハイレゾ音質を再現するASUS製のサウンドカード「Xonar AE」を備える。
加えて、サウンドにコダワっているためか「ARESPEAR C700」と「ARESPEAR C700+」は共に空冷よりも静かな、水冷を採用している。コスパ重視のBTO PCなどよりは高価になりそうだが、最初からサウンドにコダワリ抜いていたという付加価値は、本製品の強みとなるだろう。
ちなみに、展示品の構成のまま販売されるかわからないが、見えた範囲ではNVMe SSDがKIOXIA製、ビデオカードがMSI製、Seasonic製の80PLUS BRONZEの電源が使われていた。
すぐにアクセスできるインターフェースとして、天面に電源とリセットボタンのほか、USB 3.1 Type-Aポートが2つ、イヤホンジャック、マイクジャックを備えている。
迫力のサウンドが楽しめるヘッドホンに
静音のキーボードも展示
「ARESPEAR H100」は、BEMANI Sound Team監修のヘッドホン。最大入力1600mWの高出力ヘッドホンアンプに対応した45mm径ドライバーを搭載するゲーミングヘッドホン。スチール製であろうスライド部分は、やや固めだが、その分しっかりとホールドするようになっているという。
実際に試したみたところ、イヤーカップがとても柔らかく、耳全体を柔らかく包み込むように収まって、個人的には好印象。デモ映像の音を試聴できたのだが、解像度が高く、音の分解が良く、いろんな音がしっかりとメリハリよく聞こえた。実際にゲームで試しみないとなんとも言えないが、FPSなどで足音や銃の発射音の位置を特定するのにも役立ちそうとも感じた。
キーボードは、フルキーボードの「ARESPEAR K100F」と、テンキーレスの「ARESPEAR K100L」の2機種。いずれもグレーを基調とし、右上のインジケーター付近のみ青色。ARESPEARのロゴの下にはREALFORCEの文字が。おそらく東プレの「REALFORCE SA」あたりがベースになっていると思われる。静音キースイッチを採用し、キータッチが柔らかく、静か。
キートップはマットな手触りで、心地よい。スイッチのオン位置を3段階に調整できるアクチュエーションポイントチェンジャー(APC)機能も搭載する。スイッチ寿命は5000万回いじょう。複数のキーを同時に押した場合、押された順に従ってすべて認識するフルNキーロールオーバーに対応。
発売日や販売方法などは、まだ明らかになっていないが、周辺機器のラインアップも発表し、製品スペックのボードにComing soon…と書かれているところから、今後もラインアップが増える期待も高い。特に、PCでゲームをするには欠かせないマウスは発表されるのではないだろうか。今後の同社の動向にも目が離せない。
©Konami Amusement
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