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クレマ、入れてしまったんですか!?:

黒ビールっぽい ネスプレッソ、がぶがぶ飲めるコーヒーメーカー

2020年01月17日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita) 編集● ASCII

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 ネスレネスプレッソが1月16日、約414mlのマグいっぱいにコーヒーを抽出できるカプセル式コーヒーメーカー「ネスプレッソ ヴァーチュオ」を発表しました。414mlはスタバでいえば470mlのグランデサイズに近いですね。カプセルは抽出容量や味わいが異なる25種類。価格は10個入りで864円から1080円、1杯あたり86円から108円くらいの計算です。

ネスプレッソ ヴァーチュオ
1月30日発売
本体価格2万900円〜
カプセル価格864円〜
ネスレネスプレッソ
https://www.nespresso.com/jp/ja/vertuo-system

●遠心抽出方式で泡が立つ

 これまでネスプレッソが使ってきた高圧力抽出と異なり、遠心力を使った抽出システムを新搭載。システムが自動的に回転数を調整することで様々なコーヒーを淹れられます。シリンダーを最大毎分4000回転させながら抽出することで空気を含ませ、たっぷり泡(クレマ)を立てるのも特徴。クレマはスプーンで混ぜこんで飲むと口あたりがなめらかになります。

 抽出を終えるとき遠心力でカプセルの水切りをすることで、使用済みカプセルを捨てるときに水がたれづらくする工夫もしています。

 操作は、カプセルに印刷されたバーコードを読み取らせたらボタンを押すだけ。バーコードには、カップのサイズ、適した湯温、適した湯量、カプセルの回転数、蒸らしなどにかかる時間の情報が含まれているので、豆に適した抽出方法が自動的に選ばれるようになっています。ボタンを3回押すと、湯通しをしてお手入れもできます。これは従来と同じですね。

 カップサイズ(抽出容量)はカプセルによって異なり、約414ml、約230ml、約150ml、約80ml、約40mlの5種類にわかれます。

●クレマを楽しむのが新作法

 同社によれば日本人の86%がラージサイズのコーヒーを楽しんでいるといい、ヴァーチュオは日本のコーヒーファンのニーズを満たす製品だと主張。ヴァーチュオの特徴となるクレマについては、伝統に本格を感じる日本人向けとして「新作法。コーヒーとクレマを一緒に楽しむ」というフレーズをかかげ、ラーメン屋のようなお作法を紹介しました。

 一、まずはそのまま一口。
 二、クレマを混ぜ込む。
 三、コーヒーとクレマを味わう。

 高菜が食べたくなるのをぐっとこらえてコーヒーを抽出します。本体にマグとカプセルを入れてボタンを押すと、キュイーンという静かな回転音が聴こえます。やがて淡茶色の泡が流れ出し、1分半ほどで抽出終了。きれいな一杯が入りました。

 分厚い泡がこんもりとコーヒーのフタをしています。ジョッキのようなマグに入っていることもありビール感がありますね。

 口をつけると、鼻の下に泡がつき、苦いコーヒーがのどに流れこみます。見た目どおり黒ビールのような味わい。うまいですね。「クレマ、入れてしまったんですか!?」と言いながら泡を混ぜこむと苦みがやわらぎ、香りが強くなりました。

 次に、ミルクを注いだマグにコーヒーを抽出した「リヴァーソ」というカフェオレもがぶがぶ試飲。スプーンで泡を混ぜると、ミルクを泡立てたようになめらかになりました。

●どこかで新作法のお試しを

 使用済みのカプセルは自動的に後ろ側のケースにたまっていきます。遠心分離で水が切れているか見てみたところ普通にぬれていました。担当者は「3個抽出したので、1個ならもっと水が少ないんじゃないかと……」と言っていました。うまくいかないこともありますね。

 私もラージサイズのコーヒーを好む日本人の一人。カプセルだけで1杯あたり100円くらいしてしまうのは高いかなと思いつつ、これだけがぶ飲みできるならまあいいかという気持ちにもなりました。従来の抽出方法とはまた違う味わいなので、気になった方はどこかで試してみてもらえれば。





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