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FBI、アップルに再びアイフォーンのロック解除を要請

2020年01月10日 07時58分更新

文● Charlotte Jee

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AP

米国連邦捜査局(FBI)はアップルに対し、先月、フロリダ州ペンサコーラの海軍基地で3人を殺害した銃撃犯、モハメド・サイード・アルシャムラニが所持していた2台のアイフォーン(iPhone)のデータを要求した。アイフォーンはロックされ、データは暗号化されている。アルシャムラニは現場で警察官に射殺された。

ニューヨーク・タイムズ紙によれば、FBIは2台のアイフォーンに対し捜査令状を取り、パスワードの推測を試みている。アップルは、保有しているすべてのデータ、たとえばアイクラウド(iCloud)のデータなどをFBIに引き渡したと述べている。しかし、独自の暗号化を回避できないため、FBIはアイフォーンにアクセスできない。

この状況はサンバーナディーノ銃乱射事件の犯人の1人が所持していたアイフォーンをめぐる2016年に起きたアップルとFBIの論争に似ている。この事件では、最終的にFBIはアイフォーンに侵入できる民間企業を見付けた。

今回の事件で、暗号化をめぐってFBIとアップルが再度論争になる可能性がある。そうなれば、政府とテック企業のさらなる緊張関係を引き起こすかもしれない。2016年にアップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は、アイフォーンにバックドアを設ければ全ユーザーのセキュリティが弱くなると主張した。「一度バックドアを設置すれば、その手法は繰り返し利用される可能性があります。それも数多くのデバイスであり得るのです」。

しかし、ウィリアム・バー司法長官は最近になって主張を繰り返している。バー司法長官は先月、司法当局が暗号化されたデバイスを解読することは司法省の「最優先事項」の1つだと述べた。

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