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ふつうの3倍以上遅延が少ない「ゲームモード」を搭載

Razer完全独立型イヤフォンは13mm大口径ドライバーが力強いサウンドを鳴らし切る

2020年01月03日 12時00分更新

文● 山本敦 編集●八尋/ASCII

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13mmの大口径ドライバーが力強いサウンドを鳴らし切る

 今回はiPhone 11 Pro、Google Pixel 4 XLのそれぞれにHammerhead True Wireless Earbudsをつないで試した。ノーマルモードからゲームモードへの切り換え操作は側面のタッチセンサーリモコンを3回タップして、3回目を約2秒間長押しする。

 まずYouTubeで動画を再生してみたところ、話者の口元の動きに遅れることなくサウンドがシンクロする。ノーマルモードのままでも不自由なく楽しめる。

 続いてゲームモードに切り換えて「MARIO RUN」をプレイしてみた。手元の操作にサウンドがぴたりと追従する。続けてiPhoneの「GarageBand」でピアノの音を鳴らしてみるとノーマルモードでは遅延が気になりはじめる。ゲームモードに切り換えると、かなりレスポンスの遅れは解消されて心地よく弾くことができた。

 とはいえ遅延はゼロにはならない。でもシビアなシンクロが求められる音ゲー以外であれば、多くのモバイルゲームのサウンド体験はHammerhead True Wireless Earbudsを選ぶことによりクオリティーが狙える。

iPhoneのGarageBandアプリでピアノを試奏。音声信号の伝送遅延を頑張って抑えている

 音楽リスニング用のイヤフォンとしての実力も評価しておこう。13mmの大口径ドライバーがとても力強くエネルギーに満ちたサウンドを鳴らし切る。とくに伸びやかなボーカルのハイトーンは余韻のほぐれが気持ちよくて爽やかだ。音場がとても広いのもいい。音数の多いゲームサウンドやアニソン系の楽曲にもマッチした。

 開放型イヤフォンの中には低音の太さと力強さが物足りなく感じられるものもあるが、本機は肉厚でしなやかな低音を響かせる。音像が膨らみすぎず、立ち上がりのスピードがとても俊敏だ。アスリートの美しい筋肉を思い起こさせる。アップテンポなジャズやロックの楽曲も緊張感たっぷりに聴かせてくれた。

本体のハウジングに空気の通り道になる小さな孔を開けた開放型構造を採用する

付属するシリコンカバーを装着するとフィット感が向上する

Hammerhead True Wireless EarbudsをiPhone 11 Proとの組み合わせで試聴した

 本機で音楽を聴くときに気をつけるべきポイントは、開放型のイヤホンなので気持ちよく音楽を聴きながらつい音量を上げてしまうと、静かな場所では周囲に音漏れによる迷惑をかけることにもなりかねない。

 イヤフォン本体に内蔵するバッテリーはフル充電から連続して約4時間の音楽再生に対応する。充電ケースで約12時間分のチャージが追加できるので、合わせて約16時間の音楽再生が可能になる計算だ。完全ワイヤレスイヤフォンとしては一般的であり、十分な仕様であるといえる。

 普段の音楽リスニングにも広くつぶしがきくし、ゲーミングの際には遅延を抑える「ゲームモード」がある。個性的な完全ワイヤレスイヤフォンが1万3000円を切る手頃な価格で登場したことを大いに歓迎したいと思う。

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