このページの本文へ

「い・ろ・は・す」ペットボトルで水を入れられる:

コカ・コーラのコーヒーメーカーが旨い コンビニコーヒー代わりによさそう

2019年12月19日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 日本コカ・コーラが12月6日、カプセル式コーヒーメーカー「アンドドリップ」を発売しました。価格は1万3800円。カプセルはレギュラーブラックとカフェラテの2種類でどちらも740円。レギュラーブラックは12杯ぶん、カフェラテは6杯ぶんが入っています。

 特徴は、ドリップコーヒーの味をめざして開発したカプセル。飲んでみると、レギュラーブラックは深煎りでかなりのおいしさ。粉っぽくなく、酸味もえぐ味もなく、すっきりと飲めます。カフェラテはミルクとして使われる脱脂粉乳の香りが強く、わりと人を選びそうな味です。

●ドリップコーヒーを再現した味

 コーヒーカプセルの裏面をはがすとフィルターがついています。いわゆるコーヒードリッパーにフィルターを入れたハンドドリップと同じ状態ですね。

 カプセルをカプセルホルダーにセットしてボタンを押すと1杯60秒ほどで抽出します。容量は1杯あたりおよそ180mlです。カフェラテの場合は、コーヒーを少なめに抽出したあと、ミルク(脱脂粉乳をお湯で溶いたもの)を注ぎ入れる形です。

 抽出時、少し圧力をかけることで均一にお湯を行き渡らせるなど、本体側にもドリップコーヒーを再現するための技術が入っています。その場でコーヒーを挽いて淹れる自販機の知見を活かしたものだということでした。

 コカ・コーラらしいのは水タンク代わりに「い・ろ・は・す」の550mlペットボトルが使えるところ。アダプターがハマれば他社のミネラルウォーターでもいけるそうです。水の硬さで味が変わるか試してみるのもいいですね。

●水を使った洗浄機能がついている

 コーヒーを淹れているときこぼれても受けられるよう、カップを置くトレイとトレイカバーもついています。どことなく灰皿っぽい形ですね。わりと普通にこぼす(はねる)のでトレイは必須です。

 お手入れまわりでは、トレイ、カプセルホルダー、抽出ユニットが水洗い可能。5回に1回「洗浄して」というキラキラマークがつき、水を使ってニードルなどの汚れを洗い流します。クエン酸を入れて洗うこともできます。

 スピーカーのようなデザインはnendoの佐藤オオキさんによるもの。リビングに置いても違和感がないことをコンセプトに開発されたそうです。コーヒーができたとき、水が切れたとき、洗浄が必要なときにギターリフのような音が流れるところもスピーカー感がありますね。ボタンはタッチパネル方式で、使うときだけボタンが浮かびあがるおしゃれ仕様です。

 難点はカプセルを取りはずしたときに液だれしてカプセルホルダーが汚れがちなこと。あとはタッチパネルの反応がいまいちで何度も押すことになったこと。そしてカプセル裏面をうっかりはがし忘れても、エラーにならずそのまま抽出されてしまうことあたりです。デザインがおしゃれすぎてどのボタンを押せばいいかわからなくなることもありましたが、ここは慣れですかね。

●コンビニコーヒー代わりになりそう

 日本コカ・コーラはネスカフェやUCCやデロンギをぶちのめしてやろうと思いコーヒーメーカー市場に参入したわけではなく、あくまで新しいコーヒーの提供手段としてアンドドリップを開発したそうです。今後はカプセルにコーヒー粉末ではなく茶葉を入れたお茶領域にも進出する予定で、1月か2月にはミルクティーを出す計画があるということでした。やっぱり脱脂粉乳でしょうか。

 カプセル式コーヒーメーカーはエスプレッソが主流ですが、日本人はドリップがお好き。ドリップコーヒーが1杯60円くらいだと考えるとコンビニコーヒーより安いので毎日コンビニ行ってる人はよさそうですね。使い勝手はやや微妙ですが、味はいいので満足度はそれなりに高そうです。




カテゴリートップへ