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米トランプ政権がパリ協定離脱手続きを開始

2019年11月07日 23時22分更新

文● James Temple

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Photo by Markus Spiske on Unsplash

11月4日、トランプ政権は画期的なパリ協定から米国が脱退する手続きを正式に開始したが、その動きは冷静に受け止められた。

マイク・ポンペオ国務長官がツイッターで宣言した手続きにより、協定脱退までの1年間の猶予期間が始まった。猶予期間は次期大統選の翌日に期限を迎える。その時点で、米国は地球上で協定に参加しない唯一の国となり、他の国々は世界第2位の温室効果ガス排出国なしで、高まる気候変動の危険に対処する方法を考えなければならない。

2年前に初めて協定脱退の計画を宣言した際、トランプ大統領はパリ協定が米国の経済成長や国際的な競争力を損なうと主張した。しかし、その正反対の事柄の方が正しいとの証拠が示されている。

クリーン・エネルギーへの転換や、ひいては転換に必要な企業や市場に対抗する動きを活発化することで、米国は次世代のクリーン・テクノロジーを開発する経済的機会をライバル国に譲っている。特に中国はその責任を喜んで引き受け、電池や電気自動車、大規模送電、風力タービン、太陽光パネルなどで支配的なリーダーとしての存在感を増している。

さらに、気候変動への対処に多大な経済コストがかかるとトランプ大統領が真剣に考えているなら、何もしないことで生じるツケを目にする瞬間を待つことになる。

一連の研究指摘されている通り、抑制なき気候変動による経済的損害は天文学的な金額となり、実際のところ排出ガスを削減するコストよりもはるかに大きくなるだろう。米国だけでも、気候変動による労働生産性の損失や収穫量の減少、短命、物的損害、水不足、大気汚染、洪水、火災やその他の損失は、年間少なくとも数千億ドルに達する可能性がある。

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