HTCの最新VRヘッドセット「VIVE Cosmos」のパフォーマンスを各GPUで徹底検証!
2019年11月18日 11時00分更新
文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラハッチ/ASCII
提供: HTC
軽めの「Beat Saber」ではどのGPUでも余裕
まずは世界的に人気のリズムゲーム「Beat Saber」から始めよう。設定類はデフォルトとし、シングルプレイの“Beat Saver”をハードモードで完走した時のフレームタイムをキャプチャーした。Mod類は導入しない、素の状態のパフォーマンスを見る。
前述のアプリケーション解像度については、各GPUとも50%と100%設定時の2通りとし、唯一推奨値が150%となっていたRTX 2080Tiについては、150%設定でも検証を行なった。
曲名“Beat Saber”のハードモードを一通りプレイした時のフレームレートをチェックする
©BEAT GAMES
●アプリケーション解像度50%の場合
RTX 2080Tiのフレームタイム。GPUの処理におおよそ3.3ms、ところにより4msかかるといったところ。十分な余裕があることがわかる
RX 5700XTのフレームタイム。素の描画性能はRTX 2080Tiより下だが、VIVE Cosmos環境ではRTX 2080TiよりGPUフレームタイムが短く、2.8ms程度で安定
RTX 2070 SUPERのフレームタイム。描画性能が下がっているぶん、RTX 2080TiよりもGPUフレームタイムが余分にかかる。4ms強あたりで安定していた
RTX 2060のフレームタイム。RTX 2070 SUPERよりさらに長く、4.5msあたりで安定するが、時々5msを超えることも
Vega 56のフレームタイム。3DMarkではRTX 2060に近い性能だったが、Beat Saverのフレームタイムは6ms〜6.7msと長め
3DMarkのスコアーとGPUフレームタイムは必ずしも一致しないことがよくわかる。VIVE Pro環境における検証時とはドライバーのバージョンも違うため単純比較はできないが、解像度が上がっているぶん、若干フレームタイムも長くなっている傾向が掴めた。
ただ、どのビデオカードでもGPUフレームタイムは11msの時間猶予に対し十分な余裕をもっているため、どのビデオカードでも快適にプレイできることは言うまでもない。
●アプリケーション解像度100%の場合
RTX 2080Tiのフレームタイム。GPUは4msを中心にやや前後するが、時々スパイクのように長くなることがみられた
RX 5700XTのフレームタイム
RTX 2070 SUPERのフレームタイム
RTX 2060のフレームタイム
Vega 56のフレームタイム。GPUフレームタイムは7ms〜8msと長くなったが、まだ許容範囲である
アプリケーション解像度50%では飛んでくるノーツの輪郭がボヤけている印象だが、100%にするとしっかりと描画され、違和感なく映像を観ることができる。今回チョイスしたビデオカードなら、どの組み合わせであっても快適にプレイできることが示された。
●アプリケーション解像度150%の場合
RTX 2080Tiのフレームタイム。さすがハイエンドだけあって、150%にしても5msを超えることは稀。ただその効果が視覚的に得られるかというとまた別だ
下のグラフは、SteamVRの「設定」ウインドウの左下に表示されるGPUフレームタイムの目視でチェックし、同じ条件における安定値を比較したものだ。VIVE Cosmos+Beat Saverにおけるパフォーマンスの余裕具合を比較してみた。
「Beat Saver」におけるGPUフレームタイムの傾向