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ボストン・ダイナミクスのロボット犬、限定販売へ

2019年09月27日 07時27分更新

文● Charlotte Jee

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Boston Dynamics

ボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)の4脚ロボット「スポット(Spot)」は、建設現場やガス工場、発電所、公衆安全のための「選ばれし早期顧客」だけに販売される。

スポットの販売はすでに始まっているものの、手に入れることはおそらくまだできない。ボストン・ダイナミクスは、ロボットを実用的に使える会社だけに販売し、ロボットの背面に取り付けて特定のタスクを支援するカスタム・モジュールを開発しようとしている。ロボットの購入を希望する企業がボストン・ダイナミクスに自社を売り込み、次にボストン・ダイナミクスが販売先企業の適合性を評価するという、従来とは逆の手順で販売する。

ボストン・ダイナミクスはこれらの現場向けにおよそ1000体を製造したい考えだが、現在供給できるロボットを20体しかない。そのため、販売先を厳選しなければならないわけだ。費用については公表されていない。

スポットには、どのような使い途があるのだろうか? メタンガスのセンサーを使ってガス漏れをチェックしたり、ライダー(LIDAR:レーザーによる画像検出・測距)モジュールを使って建物内部の地図を作ったり、スポットのアームを使ってドアを開けたりすることさえも可能だ。スポットは雨にも耐えられるように設計されており、屋外でも動作できる。ボストン・ダイナミクスのサイトにある製品紹介ページには、ロボットのさまざまな能力が示されている。秒速1.6メートルで走ることができる、全方位カメラを搭載している、-15〜45℃の温度環境で動作できるといったことだ。

ザ・バージ(The Verge)が解説しているように、スポットは人と接したり一緒に働いたりするように設計されていないので、試験中にも人と十分な距離を保てる広い場所が必要だ。より安全に改良されるまで、スポットが野外をうろうろしているのを見かけることはなさそうだ。さらに、スポットは、ボストン・ダイナミクスの巧妙な宣伝動画に描かれているほどの高い機能は持っていない。完全な自律型ロボットになるまでには、まだだいぶ時間がかかりそうだ。

ロボットの反乱についてはこちらの記事も読んでほしい。

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