このページの本文へ

謎に包まれた米空軍の宇宙飛行機、連続飛行記録を更新

2019年08月29日 08時00分更新

文● Neel V. Patel

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

米国東部時間8月26日午前6時43分、米空軍の謎めいた宇宙飛行機「X-37B」が、宇宙飛行の新記録を打ち立てた。前回は数年前、717日と20時間42分軌道上に滞在したが、それを上回る新記録だ。

空軍がX-37Bプログラムについて口を閉ざしていることはよく知られている。ボーイングが建造したX-37Bは、全長約8.8メートル、全高約3メートルで、5メートル近い翼幅を誇る。ロケットに搭載された状態で垂直に打ち上げられ、滑走路に水平に着陸する。現在のX-37Bのミッションは、OTV(軌道試験機)として5回目のミッションとなり(OTV-5)、2017年9月にスペースXの「ファルコン9(Falcon 9)」ロケットで打ち上げられた。

米国航空宇宙局(NASA)は20年以上前、乗員や貨物を軌道に送ったり、わずか数時間の弾道飛行で世界各地に人を運んだりできる、再利用可能なスペースシャトルの低コスト開発を模索し始めた。開発の主体がNASAから軍へ移った後、X-37Bは軌道上に数カ月もしくは数年間滞在できる無人宇宙飛行機として誕生した。最初のミッションが始まったのは2010年のことだ。

X-37Bプログラムは再利用可能な宇宙船技術を進展させるものであり、航空電子工学や推進システム、材料試験に関連した実験が実施されると空軍は主張している。宇宙政策を研究する非営利団体「セキュアワールド財団」は2017年、想定されるシナリオを突き止め、X-37Bが意表をついて「姿を消す」ような未来の偵察技術の試験のため、もしくは低軌道上に密かに配備する技術を試すためのプラットフォームである可能性が高いと考えている。一方で同財団は、X-37Bが何らかの兵器プラットフォームではないかとの考えには疑問を投げかけている。X-37Bを兵器プラットフォームにするにはコストがかかりすぎ、現実的ではないからだ。

カテゴリートップへ

最新記事
最新記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ