さとうなおきの「週刊アジュール」 第107回
Azure Migrateをアップデートして「Azure移行プログラム」を利用可能に
Azure SQL Databaseで99.995%のアップタイムSLAを提供開始
2019年08月19日 13時00分更新
Azure SDK:.NET/JavaScript/Python/Javaの新しいSDK
Azure SDKは、.NET、Java、Node.js、Python、Goといったさまざまな言語向けのSDKです。
今回、.NET、JavaScript、Python、Java向けの、Azure Storage、Azure Cosmos DB、Azure Key Vault、Azure Event Hubsを操作するための新しいAzure SDKが公開されました。
このリリースは、Azure SDKの新しいガイドラインが適用された最初のリリースです。
Azure DevOps:Azure DevOps CLIのAzure Pipelinesサポート
Azure DevOpsは、Azure Pipelines(CI/CDパイプライン)、Azure Boards(作業追跡ツール)、Azure Artifacts(パッケージ生成/共有)、Azure Repos(プライベートGitリポジトリ)、Azure Test Plans(テストソリューション)で構成される、開発チーム向けのサービスです。
Azure DevOps CLIで、Azure Pipelinesの作成、管理のための「az pipelines」コマンドが利用可能になりました。
Azure Cognitive Services:Form Recognizer、Text Analytics
Azure Cognitive Servicesは、画像認識、音声認識、自然言語処理といった、AIを活用したAPIサービスです。
Azure Cognitive Servicesの1サービスである「Form Recognizer」は、ドキュメントからキー/値ペアやテーブルデータを識別して抽出するサービスです。Form Recognizerは、現在プレビュー中です。
Form Recognizerに、レシート用の事前構築済み機能が追加されました。この機能では、OCRとMicrosoftのレシートモデルを使って、取引の日時、マーチャント情報、税額、合計など、領収書の重要な情報を特定、抽出できます。トレーニングは不要です。
なお、Form Recognizerは、現時点では英語のみをサポートしています。
Azure Cognitive Servicesの1サービスである「Text Analytics」は、テキスト分析機能を提供するサービスです。
Text Analyticsの感情(センチメント)分析機能の最新バージョンとなるv3が、パブリックプレビューになりました。
このリリースでは、精度の改善、センテンスレベルの感情スコア、感情カテゴリ、出力の改善といった新機能があります。なお、現時点では、このリリースは英語のみをサポートしています。
Azure SQL Database:SLA、サーバーレスの自動一時停止遅延、Portal、ESU、Azure Data Studio
Azure SQL Databaseは、SQL Serverベースのリレーショナルデータベースサービスです。
Azure SQL DatabaseのSLAが更新されました。
新しいSLAでは、ゾーン冗長のBusiness Critical/Premiumサービスレベルで、99.995%のアップタイムSLAが提供されます。
また、アクティブ地理レプリケーションが構成されたAzure SQL DatabaseのBusiness Criticalサービスレベルで、ビジネス継続性メトリックについてのSLAが導入されました。5秒のRPO(目標復旧時点)、30秒のRTO(目標復旧時間)に対する100%のSLAが提供されるようになります。
5月のBuild 2019カンファレンスでプレビューになっていた「Azure SQL Databaseサーバーレス」で、自動一時停止遅延の最小値が、6時間から1時間に短縮されました。
自動一時停止遅延で指定された時間だけ、非アクティブな状態が続くと、データベースが自動的に一時停止され、コンピューティング使用料金が発生しなくなります。自動一時停止遅延の最小値の短縮によって、Azure SQL Databaseサーバーレスのコストをさらに最適化できます。
Azure Portalで「Azure SQL」のプレビューが近日利用可能になる予定です。「Azure SQL」では、単一の画面でAzure SQL Database、SQL Server on Azure Virtual Machinesを管理できるようになります。
7月9日に、SQL Server 2008、2008 R2のサポートが終了しました。セキュリティ更新プログラムの延長(ESU)を利用すれば、これらのバージョンのサポートを最大3年延長できます。Azure Virtual Machines上でSQL Server 2008、2008 R2をお使いの場合、ESUが無料で提供されます。
今後3年間に重要なセキュリティ更新プログラムがリリースされた場合、これをダウンロードするには、有効なSQL Serverインスタンスを自分のSQL Serverレジストリに登録する必要があります。
- 更新情報「SQL Server レジストリの提供開始:SQL Server 2008 および 2008 R2 のセキュリティ更新プログラムの延長」
- ブログポスト「SQL Server への 10 年間の感謝と新たなイノベーションの幕開け」
Azure Data Studioは、SQL Server、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouseでのモダンなデータベース開発、運用のための、Windows、macOS、Linuxで動作する軽量なツールです。
6月リリースに続いて、Azure Data Studioの7月リリースが利用可能になりました。このリリースでは、SentryOne Plan Explorer拡張機能のリリースなどの新機能があります。
Azure Database for PostgreSQL/MySQL:大容量ストレージ
Azure Database for PostgreSQL、Azure Database for MySQLは、PostgreSQL、MySQLベースのリレーショナルデータベースサービスです。
Azure Database for PostgreSQL/MySQLで、大容量ストレージのプレビューが始まりました。このプレビューでは、最大ストレージサイズが4 TBから16 TBに、最大IOPSが6,000 IOPSから20,000 IOPSに拡張されます。
Azure HDInsight:Spark 2.4、Kafka 2.1、移行促進プログラム
Azure HDInsightは、Hadoop、Sparkなどのマネージドサービスです。
Azure HDInsightで、Apache Spark 2.4、Apache Kafka 2.1がサポートされました。
オンプレミスのオープンソース分析ワークロードのAzure HDInsightへの移行促進プログラムが始まりました。
Azure Active Directory:FIDO2、認証方法の使用状況と分析情報、B2Bの直接フェデレーション
Azure Active Directory(Azure AD)は、ID/アクセス管理機能を提供するサービスです。
Azure Active Directoryで、FIDO2ベースのパスワードなしのサインインが、パブリックプレビューになりました。
Azure Active Directoryで、「認証方法 - 使用状況と分析情報」がパブリックプレビューになりました。セルフサービスによるパスワードのリセット(SSPR)、多要素認証(MFA)の利用状況を分析できます。
Azure Active Directory B2Bコラボレーションで、SAML、WS-Fedプロバイダーによる直接フェデレーションが、パブリックプレビューになりました。
- ブログポスト「Azure AD B2B collaboration direct federation with SAML and WS-Fed providers now in public preview」
それでは、また来週。
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