2019年8月15日、Slackは大規模管理を支援する管理者向けの新機能を発表した。
新機能の「アナウンスチャンネル」では社内の広報担当や経営層などの管理者が投稿権限を設定することが可能になる。チャンネルに投稿できるメンバーをきめ細かく制限することで、関係のないメッセージが投稿されることを防ぎ、重要度の高い通知のための専用スペースを確保できる。重要な情報をアナウンスチャンネルに集中させることで、メールで共有する情報との棲み分けを支援する。プラスおよびEnterprise Gridプランが対象となる。
また、管理者向けの新たなAPIも追加された。おもにSlackの管理に必要なワークフローの効率化や自動化を実現する。
- 新しいワークスペースを作成し、名前、ドメインと説明を割り当て
- オーガナイゼーション内のすべてのワークスペースでアプリの承認リクエストを一元管理・自動化
- 各ワークスペースに参加することなくメンバーをワークスペースに割り当て、管理者権限を委任
- 新しいゲストアカウントを特定のチャンネル (プライベートチャンネルを含む) に招待し、ゲストの有効期限日を設定して歓迎メッセージをカスタマイズ
- 管理権限を特定のメンバーに割り当て (または、その取り消し)
- ウェブフォーム経由で収集された情報に基づき上記のイベントを自動的にトリガー
これらのAPIを活用することで、ワークスペース作成やセットアップがテンプレート化されていくという。将来的には、管理者が新規作成するワークスペースにリクエストする設定、コンテンツやアプリなどを自動設定できるようにスクリプト化する予定。また、Enterprise Grid管理者が、オーガナイゼーション全体のあらゆるワークスペースでアプリの承認と管理方法をコントロールできるようにする機能もリリースする予定で、大規模な環境での運用管理をより効率化していくという。
詳細はSlack Japan公式ブログである「大規模なSlack管理に役立つアナウンスチャンネルと管理者向けAPI」を参照のこと。社内通知の可視性を向上したOktaやワークスペース作成を効率化したオレゴン州立大学の事例も紹介されている。