占有面積の都合から大きなデスクトップPCは部屋に置きたくないと考える人は少なくない。そうしたユーザーの注目を集めているのが、ブック型やスリム型と呼ばれるコンパクトなPCである。
日本エイサーの「Nitro 50」はゲーミング向けながらも、サイズ約164(W)×381(D)×374(H)mmを実現したスリムPCだ。今回は同シリーズからCPUにCore i7-9700、GPUにGeForce GTX 1660 Tiを採用するモデル(型番:N50-600-A78UG/G66T)を紹介しよう。
Core i7-9700+GTX 1660 Tiの最新構成
N50-600-A78UG/G66Tの外観は、黒をベースに赤のラインをアクセントにしたデザインを採用。前面のacerロゴの直下にあるVの字をあしらった意匠はLEDが埋め込まれており、通電時には赤く点灯するようになっている。サイズは先で述べた通り、幅164mmのスリム型で省スペースなモデルだ。
CPUは第9世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Coffee Lake-S Refresh)で8コア/8スレッドのCore i7-9700を搭載。GPUには、最新のTuring世代となるGeForce GTX 1660 Tiを採用することで、スリム筐体ながらゲームにおいては高いパフォーマンスが期待できる。
ストレージにはM.2接続のNVMe SSD(256GB)のほか、SATA接続のHDD(1TB)を装備。ゆえにOSやアプリ、ゲームなどの素早く起動したいものをSSDに、動画ファイルなど容量が必要なものをHDDにと、それぞれ用途を分けた使い方ができる。もちろん、昨今のファイルサイズが大きいゲームはHDDにインストールするのも手だが、ロード時間が長めのタイトルはなるべくSSDで運用したいところだろう。
システムメモリーは4GB×2のデュアルチャンネル構成で、DDR4-2666と十分なスピード。メモリースロットは4本中2本空いているので、別途増設することも可能だ。また、スリムタイプのDVDドライブを搭載し、CyberLinkのDVD再生ソフト「PowerDVD」が付属している点もポイント。スリム筐体でも必要十分な機能性を備えていると言っていい。
サウンド機能には使い勝手と音質の高さで定評のある「Creative Sound Blaster X 360°」を採用。これにより、ヘッドフォン接続時にバーチャルサラウンドが利用できるのはもちろんのこと、敵の足音を聞こえやすくするスカウトモードや対話などの音声を増幅する機能が利用できる。ほか、シーンに合わせてサウンド効果を自動調整することも可能だ。
ネットワーク機能は1000BASE-T対応の有線LANのほか、IEEE802.11a/b/g/n/acに準拠した無線LANも装備しているので、ルーターのポジションに縛られることはない。ボディーサイズもさることながら、設置自由度の高いモデルとなっている。
インターフェースについても触れておくと、前面にはUSB 3.1 Gen.2のType-AとType-Cをそれぞれ1ポートずつ搭載。SDカードリーダーも備え、デジカメなどで撮影したデータをPCに取り込む際に別途用意しなくてもいいのはありがたい。ヘッドフォン端子とマイク端子もあり、アクセス性が高く使い勝手は良好だ。
一方背面には、USB 3.0が2ポート、USB 2.0が4ポートと豊富で、周辺機器を多数接続しても足りなくなるということはまずないだろう。また、ビデオカードからの映像出力はHDMI、DVI-D、DisplayPortの3系統。なお、マザーボードにもオンボードのHDMI出力があるが、こちらは使用不可となっている。
また、ゲーミング用途では少々物足りない感はあるものの、USB接続のキーボードと光学マウスが付属してくる。購入後のセットアップや普段使いには十分だが、本気でゲームをプレイしたい場合は別途ゲーミング向けのキーボードとマウスを用意したいところ。