実験方法
1.ビニール袋に水素ガスと酸素ガスを入れ、混ぜる
先ほど作ったビニール袋に水素ガスと酸素ガスを入れていきます。まず、ビニール袋の中に入っている空気をすべて抜いておきます。空気が抜けたらチューブを通してビニール袋に酸素ガスを3分の1まで入れ、残りの3分の2は水素ガスで満たします。両方のガスが入ったら、ビニール袋を上下左右に動かし水素と酸素がよく混ざるようにします。
ビニール袋の中で酸素ガスと水素ガスを混ぜただけでは、水はできません。ここから水素ガスと酸素ガスが反応するための準備をしていきます。
2.太いチューブに1で混ぜた気体をゆっくり入れる
1で混ぜたものを細いチューブから押し出し、太いチューブにゆっくりと流し入れていきます。ビニール袋の半分くらいまで入ったら、太いチューブの逆側をティッシュで軽く栓をします。
3.点火プラグと太いチューブをつなげる
太いチューブのティッシュで栓をしていない方に、点火プラグを差し込みます。
4.チャッカマンで点火プラグを点火させる
太いチューブに点火プラグを差し込んだままチャッカマンのスイッチをONにすると、“バン”と太いチューブの中で大きな音と光を出しながら反応します。
5.太いチューブの中に水蒸気ができていることを確認する
反応が終わったあと、透明だった太いチューブが曇っていることを確認します。曇っているのは水蒸気で、実際に水ができたことを確認することができます。
大きな音と光が出るため難しそうに見えるのですが、実はお家でも簡単に作ることができます。
今回はチャッカマンと点火プラグを使用しましたが、ライターで使用されている圧電素子を使って作る方法などもありますので、ぜひ作りやすい方法で試してみてください。
また、水の原理についても学ぶことができますので自由研究にもおすすめです!
爆鳴気実験するときの注意事項
・小学生など低年齢の子どもが実験するときは、必ず保護者の指導のもとで実施してください。
・点火するときは太いチューブを握らないように注意してください。握ったところにエネルギーが集中して危ないです。チューブを持って実験する場合は、手のひらに乗せるだけなどにしてください。
・点火すると大きな音と光がでるので、苦手な方は耳栓などをして注意して実験してください。
・点火すると栓のティシュが吹き飛びますので、注意してください。
五十嵐美樹
東京大学大学大学院にて科学コミュニケーションを専攻。学部時代に「ミス理系コンテスト」でグランプリを受賞し、全国各地で子どもたちに向けた科学実験教室やサイエンスショーを主催している。また、大手電機メーカーでのエンジニア就業経験を活かし、理系女子キャリアイベントの講師としても活動。これらの活動が認められ、2018年「日産財団リカジョ賞」準グランプリ受賞。A.L.I. Technologies技術アンバサダー。
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