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米司法省が独禁法違反の疑いでGAFAなど調査開始

2019年07月26日 07時46分更新

文● Martin Giles

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アップル、アマゾン、グーグル、フェイスブックが、米司法省が新たに実施する広範にわたる調査の対象になっている。

米司法省は、オンライン検索、ソーシャルメディア、電子商取引市場における反競争的行為に関する広範囲に及ぶ調査を開始した。冒頭で挙げた米国の巨大テック企業4社(いわゆるGAFA)が特に名指しされているわけではないが、彼らが注目を集めることになるのは間違いない。裁判所と議会で今後数年間に渡って複数の角度から争われることになる大勝負の舞台は整った。

以下に、今回の司法省の動きを5つの視点から見てみよう。

1.法的視点:巨大テック企業は、米国の反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)はこれまでずっと企業が価格を釣り上げて消費者に害を与えているかどうかに注目してきたと指摘するだろう。テック企業は多くのサービスを無料で提供しているため、広域的制裁の対象には当たらないと主張するはずだ。しかし、反トラスト監督機関は、巨大テック企業の影響力に対する懸念の高まりを理由にこの主張を覆そうとするものと見られる。

2.政治的視点:民主党と共和党は共に、巨大テック企業の市場における支配力をはじめ、政治的および社会的な問題に対する影響力などあらゆる点において懸念を示している。共和党はフェイスブックおよびグーグルが各プラットフォーム上で保守的視点を抑圧しているとして、特に批判的だ。

3.監督機関に関する視点:長年にわたり巨大テック企業に対する米国の反トラスト監督機関の扱いは比較的緩かった一方、欧州での扱いはそれよりはるかに厳しいものであり続けてきた。この流れも変わろうとしている。米司法省や、反トラスト法違反の可能性について調査している米連邦取引委員会(FTC)の野心的な弁護士らは、注目度の高い本件を、自らの評判を高めるための最高の機会と捉えている。ただし、どれほど厳しい態度で臨むつもりなのかは未だに不明瞭だ。FTCは50億ドルの制裁金の支払いでプライバシー侵害を別件扱いにするというフェイスブックとの取引に合意したと報じられているが、フェイスブックにとって50億ドルはほんのはした金に過ぎない

4.中国との関係からの視点:フェイスブックは、国内の反トラスト法により、成長を続ける中国の巨大テック企業の脅威に対する米国の注目が薄れる可能性があると喧伝している。現在進行中の米国と中国の貿易摩擦や、中国のファーウェイに関する国家安全保障上の懸念を背景に、今後数週間から数カ月にわたり、こうした恐怖を煽る言説が大量に流布されるだろう。

5.トランプ大統領的な視点:米国の「ツイッター主任」であるドナルド・トランプ大統領は、フェイスブックおよびグーグルの政治的偏り(プラットフォーム上で保守的視点を抑圧していると主張している)に対し、すでに訴訟を求めている。差し迫る2020年大統領選に向けて流れが悪いとなれば、巨大テック企業に対するツイッターでの口撃をより一層強めることになるだろう。

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