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盛田 諒の「ほぼほぼ育児」第15回

育児中に始めた「消極的朝活」

2019年07月26日 09時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 2歳児くんの保護者をしております盛田 諒ですこんにちは。子どもがはやりの手足口病にかかってしまいました。幸い症状は軽く、数日でおさまりましたが、手足に赤いあとがぽんぽんと。食べることが大好きなので食べものが口内炎にしみるのか泣いていたのがかわいそうでした。治ったあとは大盛りのカレーをおかわりするなど男子高校生のような食欲を見せており何よりです。

●始まりは「うっかり寝落ち」

 子どもが生まれて海と山のある町に引っ越してから一年半、自然が生活の一部になってきました。子どもは保育室の散歩で山に登ったり砂浜で転げたり野生児のように遊び、泥だらけ砂だらけの服とともに帰ってきます。

 家の中では大きなクモやムカデに出くわし、夜は虫の声を聞きながら眠りに落ち、朝はウグイスの声で目をさましています。子どもは「ホー…ホケキョ」と声帯模写がうまくなり、全国ウグイスものまね選手権で優勝をうかがう勢いです。

 先月の半ば、朝5時にウグイスの声で目をさました日がありました。ふとんから出て、身じたくを整え、部屋干しの洗濯物をたたみ、食器を片づけたあと、紅茶をいれ、積んでいた本をゆっくりと読む自分の時間を過ごしました。ウグイスの声だけが聞こえ、窓からは朝の光も入り、本を読むにはとてもいい時間でした。

 こう表現するといかにも意識の高い「朝活」的所作を感じますが、子どもの寝かしつけ中にうっかり寝落ちしたのがきっかけ。意識はむしろ失っています。

 子どもはいわゆるショートスリーパーというやつで、力いっぱい遊んだ日も22時まで平気で起きています。朝が遅いかというとそんなことはなく6〜7時には起き出します。わたし自身は子どものころ昼寝をさせればずっと寝ていて、夜は19時から7時まで12時間ぶっ続けで寝ていたスーパーロングスリーパーだったのでふしぎで仕方がないのですが睡眠時間というのは遺伝しないものなんですかね。

 ともかくそういう子なのでそれまでは寝かしつけのあとに自由時間を過ごしていたのですが、ある日そのまま朝まで寝てしまったことがあったわけです。きっかけはうっかりですが、自分にとっては革命的なできごとでした。

●続けるのは難しい……

 夜に自由時間を過ごしていたときは仕事と家事と育児で疲れきっていてテレビかゲームくらいしか選択肢がありませんでしたが、朝にはすっかり疲れがとれているので分厚い本もすいすい読めるようになりました。「強いお酒を飲み、味の濃いお菓子を食べて頭をしびれさせる」という退廃的な夜の儀式は、「お茶を入れてお茶菓子をつまむ」という優雅な朝の習慣に変わりました。

 劇的ビフォーアフターです。なんということでしょう、匠が何をしたわけでもないのに自由時間の質が180度変わってしまいました。

 朝活が面倒くさいときはなんと二度寝も可能。お酒を飲まなくなったおかげで翌朝の体調もよく、いいことづくめに思えました。時間のリフォームに感動したわたしは、消極的朝活の良さを「これはすごいぞ」と妻にアピールすることとなりましたが、理想的な朝活ができたのは数日間だけでした。

 普段の帰宅時間は20時ごろ。帰ると「遊ぼうよ〜」「絵本読んで〜!」と子どもがくっついてくることもあり、食事・入浴・片づけ・洗濯・身じたくなどをしてから寝ると22時は厳しくなりました。またふだんは妻が寝かしつけをしているのですが、妻は子どもが寝たあともなかなか眠りにつけず、結局ふとんの中でスマホをいじって時間を過ごすこともありました。わたし自身がもともと夜に弱いので体質が朝活に合っていたというところもあったのですね。

 結局最近では23時ごろに寝て6時ごろに起きるという生活になり、自由時間は以前より減ってしまいました。夫婦ともに睡眠時間が延び、睡眠不足のいらだちが少なくなったのはいいのですが、自由時間は改善の余地がありそうです。

●大人の時間どう確保

 子どもが生まれてからというもの、大人の時間は工夫しなければ得がたいものになりました。自分の世界が家庭と仕事だけになると人はどんどん追いつめられていってしまうので、クッションになる隙間時間は自衛のためにも確保する必要があります。家庭でも仕事でもなく自然の中でぼんやりするような大きな時間を夫婦ともに持てるとよいのですが、いい案はないものですかね。盛田 諒でした。

(※7月19日の連載は休みました)





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