さとうなおきの「週刊アジュール」 第102回
SQL DB Managed Instanceのリソース上限拡大
Event Hubsクラスターをセルフサービスで作成可能に
2019年07月01日 10時10分更新
こんにちは、さとうなおきです。「週刊アジュール」では、2019年6月2日~2019年6月8日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Azure Lab Services:共有イメージギャラリー
Azure Lab Servicesは、チーム用の環境(開発環境、テスト環境、教室ラボ環境)を短時間で提供できるサービスです。
Azure Virtual Machinesの共有イメージギャラリーは、組織内でVMイメージを共有するための機能です。
今回、Azure Lab ServicesのAzure DevTest Labsで、共有イメージギャラリーがサポートされました。
Azure Bot Service:Bot Framework SDK V3のサポート終了
Azure Bot Serviceは、チャットボットの開発フレームワーク「Microsoft Bot Framework」ベースのチャットボットをホストするためのサービスです。
2018年9月のIgnite 2018カンファレンスで、Microsoft Bot Framework SDK (Bot Builder SDK) V4がGAになっていました。
7月1日から、Azure PortalでSDK V3ベースのボットを新規作成できなくなる予定です。8月1日から、CLIツールでSDK V3ベースのボットを新規作成できなくなる予定です。2019年末に、SDK V3のサポートが終了する予定です。
SDK V3ベースのボットを開発済みの場合、SDK V4への移行を検討してください。
Azure SQL Database:Managed Instanceのリソース上限拡大、Azure Data Studio
Azure SQL Databaseは、SQL Serverベースのリレーショナルデータベースサービスです。
Azure SQL Databaseの一機能であるAzure SQL Database Managed Instanceは、オンプレミスのSQL Serverとの100%に近い互換性を持つデータベースサービスです。
Azure SQL Database Managed Instanceで、リージョンごとにデプロイできるサブネットの最大数、仮想コアの最大数が引き上げられました。これによって、Azureサポートにクォータ拡張を依頼する必要なしに、より大規模なAzure SQL Database Managed Instanceをデプロイできます。
Azure Data Studioは、SQL Server、Azure SQL Database、Azure SQL Data Warehouseでのモダンなデータベース開発、運用のための、Windows、macOS、Linuxで動作する軽量なツールです。
5月リリースに続いて、Azure Data Studioの6月リリースが利用可能になりました。このリリースでは、Azure Data StudioからSQL Server Management Studio(SSMS)のダイアログを起動できるようになりました。
Azure Event Hubs:セルフサービスのクラスター作成
Azure Event Hubsは、スケーラブルなイベント受信サービスです。
Azure Event Hubsの最上位のDedicated(専用)レベルでは、シングルテナントのEvent Hubsクラスターを利用可能です。
これまでは、Event Hubsクラスターを作成するには、Azure Event Hubsチームに電子メールで依頼する必要がありました。
今回、Azure Portal、Azure Resource Managerを介して、ユーザーがセルフサービスでEvent Hubsクラスターを作成できるようになりました。
Power BI Embedded:4月/5月のアップデート
Power BI Embeddedは、Power BIで作成した対話型のレポートを、カスタムアプリケーションに埋め込むことができる、ISV/開発者向けのサービスです。
2月/3月のアップデートに続いて、Power BI Embeddedの4月/5月のアップデートがまとめられています。
- 「試用」ツールを使った、ノンコーディングでのPower BI REST APIの試用
- インポートAPIを使った、データセットのみのアップロード
- AIを活用した「主要なインフルエンサー」ビジュアル
- アクセシビリティの改善
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Maps:Mobility Service
Azure Mapsは、地図、検索、ルート検索、交通量などのAPIを提供する地理空間サービスです。
5月のBuild 2019カンファレンスで発表されていた通り、Azure MapsのMobility Serviceが、プレビューになりました。
Azure MapsのMobility Serviceは、公共交通機関ネットワークのリアルタイムインテリジェンスをアプリケーションに統合するためのAPIです。
Web SDK、Android SDKのアップデート、Spatial OperationsのGAも発表されました。
- 更新情報「Azure Maps Mobility Service のプレビュー提供」
- ブログポスト「Announcing Mobility service for Azure Maps, SDKs updates, and more」
Azure Key Vault:R言語
Azure Key Vaultは、暗号化キーやパスワードなどを格納して管理するサービスです。
Azure Key Vaultに対するR言語のインターフェイス「AzureKeyVault」が、利用可能になりました。
それでは、また来週。
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