専用ケーブルを1本接続するだけでOK
右側板を外すと、「FSP」と大きなメーカーロゴが入ったファン/LEDハブにアクセスできる。ファンハブには四つの磁石を搭載しており、スチール製マザーボードベースのどこにでも固定できる。ただ、中央付近は太い電源ケーブルなどが集まる場所なので、そこは避けたほうがよいだろう。
ファン/LEDハブは、PCケースに組み込まれたLEDファンからのケーブルを接続するポートを8個装備している。LEDファンのケーブルは、電源供給用とLED制御用のケーブルが一体化した6ピンの専用タイプだ。この専用ケーブルを、ファン/LEDハブのポートに差して運用する。検証時には、これらのケーブルはすでに結線済みだった。
多くのLED搭載ファンでは、電源ケーブルをマザーボード、LEDケーブルをマザーボードに接続するなど、複数のケーブルを差して整理する必要がある。しかしCMT520では、1本の専用ケーブルをファン/LEDハブに差すだけでいいので、ケーブルの整理が非常に楽なのだ。
LEDの色や点灯パターンの変更は、ファン/LEDハブから伸びるLEDピンヘッダケーブルをマザーボードに接続してユーティリティー経由で行なうか、PCケースのフロントポートに装備する「LED」ボタンを押して行なう。
LEDピンヘッダケーブルは、RGB対応の一般的な4ピンケーブルなので、ASUSの「Aura Sync」やASRockの「POLYCHROME」など、さまざまなメーカーのLED制御ユーティリティーを利用して自由にコントロールできる。マザーボードのユーティリティーでケースファンの同期を図るときは、LEDボタンを3秒間長押しすることで色や発光パターンを変更できるようになる。
ただしこのファン/LEDハブは、ファンの回転数調整機能には対応しない。ファンのケーブルも、前述のとおりファン/LEDハブ専用の6ピンタイプなので、マザーボードに接続して調整することもできない。後述の検証テストでも示されているとおり、あまり静かに利用できるタイプのPCケースではないことは留意すべきだろう。