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日米欧の大手銀行グループ、独自の暗号通貨発行へ

Mike Orcutt

2019年06月05日 19時15分更新

記事提供:MIT Technology Review

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「USC(ユーティリティー・セトルメント・コイン)」という名前はあまりにも凡庸だ。だが、スイスのUBS銀行が主導しているこのプロジェクトは、現在進行中のブロックチェーン・プロジェクトとしてはもっとも野心的で、大きく期待されているものの1つである。USCが本当にブロックチェーンを使っているのならば、の話だが。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、UBS銀行のほか、米国、欧州、日本の大手銀行を含む13の金融機関が、暗号通貨の開発を主導する新会社を設立した。合計およそ6300万ドルを新会社に出資し、銀行の国際送金取引をより迅速かつ安価にすることを目指している。このプロジェクトが初めて発表されたのは2015年のことだ。

技術的な詳細はほとんど明らかになっていないが、暗号通貨はブロックチェーンを基盤として開発されるはずだ。WSJ紙はこのトークンを「決済端末としての機能と、取引を完結するために必要なすべての情報を伝送するメッセンジャーとしての機能を兼ね備えています」と説明している。トークンは各銀行が中央銀行の口座に保有している法定紙幣によって裏付けられる。新会社「フィナリティ・インターナショナル(Finality International)」のロメオス・ラム最高経営責任者(CEO)はWSJ紙の取材に対して、USCは1年以内に「完全に運用が始まります」と述べている。

プロジェクトの参加企業は、ブロックチェーンのスタートアップ企業「クリアマティックス(Clearmatics)」と協力しており、USCはブロックチェーンが基盤になると話している。しかし、その本当の意味は分からない。ブロックチェーンまたは同じようなテクノロジーが何らかの役割を果たすのだろうが、2017年にフィナンシャル・タイムズ紙は「実際には、(金融)市場インフラ・ プロジェクトのような規模のブロックチェーン・プロジェクトではない」と報じている。さらに、ブロックチェーン純粋主義派は、銀行が管理し、銀行にしか開かれていないネットワークは、いくらブロックチェーンのようなテクノロジーを基盤にしているとしても、ブロックチェーンとは言えないと異議を唱えるだろう

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