このページの本文へ

ウーバーとリフト普及で都市部の渋滞が悪化、新研究が指摘

2019年05月13日 07時43分更新

文● Charlotte Jee

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

配車サービスは都市の混雑を緩和しているというウーバー(Uber)とリフト(Lyft)の主張に反し、むしろ交通状況を悪化させていることを示す証拠が増えている。

5月8日にサイエンス・アドバンシズ(Science Advances)誌に掲載された新しい研究によると、サンフランシスコの交通渋滞は2010年から2016年にかけて約60%増加しており、半分以上はウーバーとリフトによるものだという。

研究グループは両社からのデータの提供を受けられなかったため、コンピューター・プログラムを使って配車数および出発地点と到着地点を示す配車リクエストをシミュレーションした。より広範な影響を把握するため、人口増加や道路工事などの統計を組み込んだ交通シミュレーション・モデルを使用して解析。それから、配車サービスが広く普及する前の2010年のモデルを設定し、2016年と比較した。

配車サービスが都市の混雑の主な原因になっているという説が、ますます定着しつつある。これは、サンフランシスコ以外の都市にも言えることだ。ウーバーとリフトは、公共交通機関を使うよりも車で移動することを人々に奨励している。環境への影響に関してはまだ研究が乏しいが、有害である可能性がある。さらに、相乗り(ライドシェア)により、交通事故による死者数が増加している可能性も指摘されている。

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ